人口減少・高齢化の急激な進行とAI、IoT、IT、BTの急進展という2つの足下の構造変化が、日本の生活現場で顕在化し始めている。2020年、東京五輪をめざすのではない。それ以降の日本、10年後、20年後、30年後の2050年の日本を想定して、時間軸をもって備えなければならない。まさに今、危機感をもて、それも今なら間に合う、そうした叫びが本書から聞こえる。微調整ではなく、「人生100年時代の制度設計」「年金・医療・介護・子育て支援」「義務教育も高等教育も」「公務員制度も含めた働き方改革」も・・・・・・。大石さんは「いわゆる"通説"に惑わされて思考停止になるな」「危機に対して"気づきの力"をもて」として「われわれが気づけば、豊かさは取り戻せる」という。
「問題は正しく提起された時、それ自体が解決である」とベルクソンはいう。また「日本人は科学的思考を放棄するリリースポイントが早すぎる」とある科学評論家はいう。本書を読んで浮かんだ言葉だ。
誤った"通説"は、思考と智恵が必要な社会の激変の時に最も危険なものだ。危機に気づかぬ危機だ。はびこる"通説"を打破しつつ「世界のなかで唯一経済成長しない国」「新自由主義経済学による日本破壊」「深まらない安全保障議論と憲法」「東京首都圏一極集中という危機」「先進各国に大きく遅れをとるインフラ環境」「揺らぐ日本の土地所有」「国家の根幹『公務員制度』の危機」「崩壊していく子どもたち」「人生100年時代の制度設計」などを論述する。
保育ママの課題解決へ――。14日、東京都板橋区の家庭福祉員(保育ママ)の現場を訪れ、現状と課題について視察しました。これには高木美智代厚生労働副大臣(=衆議院議員)、なんば英一、かいべとも子、成島ゆかり各板橋区議会議員、厚生労働省や板橋区の担当者らが参加しました。
保育ママは少人数の保育を実施。子育て支援、待機児童解消に大事な役割りを果たしています。しかし、 自園調理や書類の作成が大変などさまざまな課題があります。
この日、板橋区東新町の保育ママ施設を訪問。ひとりで3人のお子さんを受け入れていますが、自園調理を保育が始まる前の朝早くに行い、8時30分から保育を開始。緊張の連続や書類の作成など、大きな負担があることの実情を聞き、負担軽減の要請を受けました。
保育ママはきめ細かく子どもたちに対応しており、大事な役割りを果たしています。私はこれまで、保育ママの支援に力を入れてきましたが、現状を踏まえて、早期の課題解決に向け力を入れていきます。
「御薬園同心・水上草介」シリーズ第3作。"水草"と綽名される水上草介は、薬草栽培や生薬精製に携わる小石川御薬園(おやくえん)の同心。吹けば飛ぶような外見をもつのんびり屋だが、人並みはずれた草花の知識をもち、親しまれ、周りの人たちの心身を癒していく。御薬園を預かる芥川家のお転婆娘で剣術道場に通う千歳との恋のやりとりをはじめ、心に秘めたものがゆっくり、つつましやかに漂ってくる。
幕末の大変動が始まろうとした時代。御薬園や町並み、庶民の暮らしには四季折々の風情がある。鳥がさえずり、蝶が舞い、赤黄茶の葉色に彩りの秋を終えて白く冷たい冬がくる。四季がはっきりし、人々の行事や振舞いが季節とともにあった静かな、貧しくとも心通う時代――。そんななかで起きる騒動、揉め事、病と薬草を、さわやかに優しく、江戸の生活が浮かび上がるように描く。