コミュニティー・キャピタル論.jpg「近江商人、温州企業、トヨタ、長期繁栄の秘密」が副題。「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」の近江商人。小さな領地から飛び出し、多店舗展開、店員は信頼できる同郷人、相互扶助と共存共栄、社会貢献で広げていく。世界最強の田舎商人集団で欧州に一大コミュニティーとネットワークをつくる温州人。日用消費財に狙いを定め、加工業と卸・小売業で栄える強靭な相互扶助システムをつくって繁栄を築く。そして高い競争力を維持するトヨタのサプライチェーン。

そこにあるのは、同じコミュニティーのメンバー間で共有される「同一尺度の信頼」と、そこから派生し協力し合う「準紐帯」。長期にわたる参加者同士の相互作用によって、強靭な企業コミュニティーが進化していく。その目に見えない共通財(関係資本)、「コミュニティー・キャピタル」の重要性を指摘する。近江商人も温州人も時代の変化のなかで、凝集性の負の側面にもさらされ、血縁・地縁を超える新たな信頼関係の構築が飛躍のためには不可欠となる。トヨタのサプライチェーンも、アイシン火災事故や東日本大震災時のルネサス那珂工場の復旧等で、その信頼・準紐帯はより強化されることになる。企業等の長期繁栄のための「コミュニティー・キャピタル論」が具体的に展開される。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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