足利尊氏によって京都に開設された室町幕府。「初代尊氏、三代義満、八代義政が有名だが、三代義詮、四代義持、六代義教といった面々もなかなかのもので、統治者として政治を推し進めた。義政の時代以降、室町幕府の力は衰えていくが、・・・・・・代々の将軍は、みな自身は王者であるという自尊心を持ち、勢力を伸ばそうと務めた」「ただ将軍(室町殿)が政治のすべてを仕切っていたわけではなく、細川氏をはじめとする有力な守護大名が並び立ち、将軍を支えながら政治に関与していた」・・・・・・。
「創世期の室町幕府と南北朝(鎌倉幕府討幕、建武の新政、南北朝の戦い、観応の擾乱)」「足利将軍の権威確立(上杉禅秀の乱、クジ引き将軍・六代義教)」「鎌倉公方と関東の争乱」「応仁の乱と室町幕府の動揺(無気力将軍・八代義政と日野富子、東山文化)」「足利将軍の衰退と室町幕府の滅亡(義輝・三好体制、信長の15代・義昭)」・・・・・・。まさに激動、動乱の室町時代の全貌をまとめてくれている。