「あなたの体をめぐる知的冒険」が副題。「脚は片方だけでも10キログラム以上、腕でも4〜5キログラムもあって重い」「頭を激しく動かしても文字が読める」「おならが出ても、気体だけで固体が出ない(すごい肛門)」「細菌が病気の原因となることを発見したコッホ、細菌を殺せる化学物質で梅毒の治療薬サルバルサンを発見したパウル・エールリヒ」「偶然がもたらした抗生物質ペニシリン」「ウィルスとの戦いとワクチン」「唾液は1日1~2リットル出る」「心臓の拍動の仕組み」「肺はどのように空気の出し入れをするか」「肝臓は人体の『物流基地』」「免疫は『自己』と『非自己』を見分ける」「DNAという暗号文」「B型肝炎もC型肝炎も治療できるようになった」「糖尿病は細い血管が蝕まれて恐ろしい」「痛み止めの効用」「全身麻酔とは(麻酔と鎮静は異なる)」「レントゲンとCTとMRI」「パルスオキシメーターを生んだ日本人・青柳卓雄」「血液の赤色と透明な輸血」・・・・・・。
知らないことばかり。考えたことがないものがいかに多いか。いかに人体は奇跡的なものか。そして人類がいかに戦い、病気を克服してきたか。まさに格闘の歴史が、誰にでもわかるように図入りで語られる。極めて面白い。確かに「すばらしい人体」だ。