tousika.jpg「投資と投機は根本的に違う」「ギャンブルではなく、利益を生み続ける本当に強い企業を見抜くインベスターシンキングを身につければ投資家として成功することができる」と言う。優良企業を見定める力、方法を身につけること。中長期にわたる戦略を立てての資産形成だ。このことは投資だけではなく、社会変化の潮流と本質、「すべての経済活動は顧客の問題解決である」「お金は問題解決してくれた人や企業に集まる。難しい問題であればあるほど、解決できれば付加価値が高まる」は、「政治(家)」の本質でもある。「他人に働かされ、受動的・対応するだけの労働者1.0から自分が働き能動的に行動する労働者2.0へ」と言うが、政治家も全く同じだ。「お金はありがとうのしるし」「利益は問題解決の対価」と述べ、「自己投資」「長期株式投資」を説く。問題解決型人材になるべく自分に投資することが自己投資だ。そして「インベスターは鵜匠、ビジネスオーナーであり、現在の株価を見るよりも、株価は利益の影であり、その利益はビジネス(事業の経済性)の影である。最も重視すべきことは、その事業が高い経済性を持っているかどうかをつかむ抽象思考力を持つことだ」と言う。

 「我々が投資を検討している企業を現地視察するときは、必ず沿革を尋ねる。創業者の信念や哲学、事業を成功に導いた理由などを細かく確認する。何故かというと、経営者は嘘をつく生き物だから」「経営者の話を鵜呑みにする事は危険。事業の経済性に関する仮説を構築するときは、一次情報以外の検索をするのは考えもの。誰かの意見とか感想などのニ次・ 三次情報は仮説構築の邪魔になる。断言できるのは、情報の量と考える量は反比例するということです。ネット情報を賢く利用している人は、一次情報の事実(ファクト)だけを集めて、99%は自分で考えている」と、「考える」ことの価値が高まっていることを指摘する。重要な指摘だ。「手を使って考える」「足を使って考える」と言い、「効率ならテレワークで良いが、付加価値をつけるならリアルでの温度感」と述べる。

「インベスターが用いる3つの視点」として①俯瞰的に見る②動態的に見る③斜めから見る――を上げる。具体例を挙げながら語っており、説得力がある。「トヨタ・フェラーリ・テスラ、あなたならどこに投資する?」を始めとして、「ネットフリックスvsディズニープラス」、IBM、ファーストリテイリング、シャキシャキレタスのセブン&アイ・ホールディングス、スイスの香料メーカー・ジボダン社、キッコーマン、日本電産、セブン銀行、コマツ、AKB48等についてインベスターシンキングを語る。「自分で働く=自分資産(若い人は自分を磨き自分という資産の価値を上げることが大切)」と、「自分以外に働いてもらう=金融資産(そのためにもインベスターシンキングが重要)」の組み合わせること。「ジブン・ポートフォリオ」を描いてみよう、顧客・社会の問題を解決していくという「利己と利他の融合」を図ろうと言う。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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