20120601世界経済の大潮流.jpg世界経済の大潮流というのは、400年に1度の歴史の峠に立つという現状認識、資本主義そのものの大転換、陸の時代から「海の時代(英)」や「海と空の時代(米)」へと移った世界が今、終焉に向かっているという巨視的認識からだ。水野さんが「超マクロ展望 世界経済の真実」や、昨年の力作「終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか」でも熱く語ってくれているとおりだ。

歴史の断絶を革命というならば、現代には4つの革命が起きている。「利子率革命(長い2%以下の低金利)」「貨幣革命(編み出された金融・レバレッジ空間)」「価格革命(従来にない原油など基礎的資源の非連続的高騰)」「賃金革命(交易条件の悪化から企業が労働者の所得下げを余儀なくされ、中間層が崩落)」だ。

これは近代の終焉であり、それは9.11米国の同時多発テロ、リーマン・ショック、3.11福島原発事故などに鋭角的に現われた。膨張、成長、過剰、蒐集(コレクション)――有限に突きあたってもなお人工的な無限をつくろうとする人間は、そうして未来をも収奪しようとする。もはや成長を前提とした経済社会を考えることは難しいし、あまりに無理をしすぎている。水野さんは「(中央/地方)という枠組みを見直して、地域を拠点にして、できるだけ自己完結型で定常社会を前提とする新しい社会モデルを模索せよ」という。

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プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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