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今日5月5日は「子どもの日」――。地元で岡本みつなり衆院議員と共に街頭演説をしました。また「津軽すこっぷ三味線演奏会」にも参加しました。

政府の4日の発表では、子どもの人口(15歳未満)がついに前年より19万人減って1493万人。1500万人を切ってしまい、1982年から40年連続で減少となりました。団塊の世代は年間200万人を越えていたので、今の子どもが年間100万人を切る事態は、より強い「子ども支援」「子育て支援」策が大事です。公明党は、「子育て支援」「教育の無償化」に力を入れ、都議会公明党もこの3月、「都こども基本条例」を成立させました。コロナ禍で子どもの虐待や自殺、貧困問題も深刻化しており、更なる支援が重要です。

また、ネット社会、デジタル社会、AI社会が進展するなかで、デジタル化等が、人間とくに子どもの「読解力」「共感力」「分析力」「学習効果」など人間形成や頭脳に影響を与えることに多くの知識人が警鐘を鳴らしています。ベストセラー「スマホ脳」のアンデシュ・ハンセン氏や、「AI vs 教科書が読めない子どもたち」の数学者・新井紀子氏。なんとスティーブ・ジョブズ氏が「うちでは、子どもたちがデジタル機器を使う時間を制限している」と言っています。デジタル社会、AI社会は加速することは必然であり、必要。しかし、新たな問題が次々と提起されており、課題を考えるべき「子どもの日」です。


なんで家族を続けるの.jpg「選択的夫婦別姓」「同性婚」などが問題提起される今、「家族」についての対話は見逃せない。「私たちは"普通じゃない家族"の子だった」という二人。内田也哉子さんは樹木希林と内田裕也の娘であり、希林と裕也は同居していたのは最初の1~2か月、45年間はほぼ別居だが、娘のお宮参りなど、ことあるごとに写真館で家族写真を撮ったという。19歳で本木雅弘さんと結婚、三児の母として家族を最優先に生きてきたという。中野さんも大変裕福なエリートと思いきや、ご両親は離婚、親との葛藤を抱え込んできたという。

「2040年、日本人の半分が結婚を選択しなくなる」「アホウドリのカップルの3分の1はレズビアン(その時だけオスと浮気をし、子育てはメス2羽でする)(子育てと生殖行動は別)」「貞操観念はたかが150年の倫理観。本来、人間の性のあり方はもっと多様だった」「産みの親と育ての親はどっちの影響が大きいか(育ての親)」「知性は母から、情動は父から受け継ぐ」「脳科学は生理学の延長で自然科学、心理学は哲学の延長で考え方の仕組み」「生物にとっての最重要課題は、自身の生命の維持(集団のメリットと利己機能を削るストレス)」・・・・・・。

「家族のあり方というのは、一意に定まるようなものではなく、歴史的、民俗学的に見れば多彩な様式が存在した。その柔軟性が私たちにとっての生存戦略的な武器であった」「社会的な機能を十全に果たしていれば、家族というのは決して現在の私たちが刷り込まれているようなステレオタイプなものである必要はないはず」と中野さんはいう。「普通の家族とは何なのか」「家族ってこれでいいのか」と問いかけながら生きてきた二人の実感こもる対談。


エデュケーション.jpg凄まじい壮絶な人生の回顧録。タラ・ウェストーバーさんは、米国アイダホ州生まれ。ブリガム・ヤング大学、ケンブリッジ大学、ハーバード大学で研究者となった歴史家・エッセイストの女性。1986年、アイダホ州クリフトンでモルモン教サバイバリストの両親のもと、7人兄姉の末っ子として生まれ育つ。父親の極端な思想的呪縛の影響は強く、政府を目の敵とし、子供たちを学校に通わせない。科学や医療を否定し、民間療法を盲信、社会から孤立した暮らしをする。父親の廃品回収とスクラップの仕事は乱暴なもので、子供は命にもかかわる危険な作業を強制される。現実に爆発事故、落下事故、交通事故・・・・・・。親も子供も瀕死の大事故は、よくぞ何とか死を免れたと思うほどだが、身体に残った後遺症は大きい。父親だけでなく次男ショーンによる熾烈な暴力もタラを極限まで追い詰める。

あまりにも残酷、あまりにも過酷、深い絶望のなかで、タラは大学に行くことを決意する。学校に全く行っていない子供たちだが、絶望のなかで救いを求める光となったのが、彼女の強靭な意志、美しい歌声、凄い知力。「大学は私の人生を変えた」が副題だが、呪縛から離れて大学に行ったのではない。父母、兄弟の呪縛は、その後も間歇泉のように随時、噴き上がる。「あの場所は私に取り憑いていて、もしかしたら一生逃れられないかもしれない」と思う。ところが父は「結果から見れば、お母さんとお父さんが学校に行かせなかったのは正しかったんだ。ホームスクールのおかげだとなんで言わなかったんだ」「神の魂が歓迎されない場所(ケンブリッジ大)だったら、行くことはない」とまでいうのだ。愛憎のアンビバレント的関係に宗教思想原理の実践が加わったなかでも、家族の絆は放擲することができないのだ。最後の最後まで胸が締め付けられた。全米で大きな話題となったベストセラー。

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プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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