naruse.jpg滋賀県大津市の同じマンションにずっと住んでいる成瀬あかりと島崎みゆきの絶妙のコンビ。成瀬は、幼稚園の頃から走るのは速いし、絵も歌もうまい。成績は超優秀、超然として他人の目を気にすることなく突き進み、他人を寄せ付けない。"男前"というやつだ。周囲から浮いてしまうが、島崎みゆきだけは、すっと成瀬を受け止める。この2人の中学、高校時代の物語だが、とにかくキャラが立っている。カラッと明るくて、破天荒で、面白い青春小説。

中二の夏、成瀬がまた変なことを言う。「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」・・・・・・。8月31日、西武大津店が閉店となる。これから毎日、野球のユニホーム姿で目立つようにして西武に通い、テレビに出ると言う。また「将来、私が出店する」とも。さらに「私の目標は200歳まで生きること」「わたしと島崎でコンビを組んで、M1グランプリ出る」・・・・・・。かつては、「大きなシャボン玉作り」で"天才シャボン玉少女"として有名になったり、大津市のけん玉チャンピオンにもなる。名うての進学校・膳所高校には坊主頭で入学。小倉百人一首かるた高校選手権で勝ち抜いていく。とにかく痛快、周りを気にしない。

さあ成瀬はどうなる。気になるところだが、大学受験で島崎と遠く別れるところで、精神的にがたつくところも面白い。新しい感性の話題の小説。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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