誉田哲也「ジウ」シリーズ。広尾中央公園で子宮を抉りとられた死体が発見された。東弘樹警部補らが懸命に捜査するが、2ヶ月たっても身元さえ判明しない。一方、「歌舞伎町セブン」の陣内陽一は、彼の店「エポ」を訪ねてきたルポライター土屋昭子から「ちょっと、裏仕事を手伝ってほしいの。ジンさんか、ジロウさんのどっちかに」と頼まれる。土屋は、「歌舞伎町封鎖事件」を起こした巨大犯罪組織「新世界秩序 N W O」にに長く関わり、今は脱退希望。正体不明でセブンから嫌われていた。しかしジロウが動くことになる。
やがて死体の身元が判明。中国人女性、しかも驚くことに経団連の事務総長で、パナテック会長の初島邦之の愛人であった。その後、中国大使館近くで帝都大学院生・尾身崇彦と恋人・原田里香の惨殺死体が発見される。さらに陣内の店「エポ」に威圧感おびただしい奇妙な客が集団で訪れ、歌舞伎町封鎖事件を起こした「新世界秩序」について、中心の女性が「いろいろな誤解があったと思うんです」と話し始める。
そうしたなか、世間を驚愕すべき出来事が次々と起きる。初島邦之が発表した経団連の「脱中国」方針。留学で日本に来ていた中国共産党幹部の子息の行方不明。惨殺された尾身崇彦の恩師・高垣昌良教授による日本学術会議の軍事科学・安全保障研究の容認への方針転換・・・・・・。いったい何が起きているのか。事件との関係は・・・・・・。
そしてNWO・CATとセブンの壮絶な戦いが始まっていく。