「池袋ウエストゲートパークXIX」――。次々と変貌する社会。その現場で出てくる新たな事件。マコトとタカシが痛快に解決するシリーズ第19弾。私にとってなじみの大塚、池袋、常盤台などが出て来て実感が増す。
「大塚ウヰスキーバブル」――。JR大塚駅南口の商店街にあるお気に入りバーに来たマコト。そこに来た半グレ風の男は、国産のヴィンテージウイスキーを買い漁っているウイスキーバイヤー。なんと今はウイスキーバブル。響の30年物は今では100万円だという。バーの親父はなんと1本8000万という高値のついたウィスキーを持っており、脅しをかけられていた。
「<私生(サセン)>流出」――。推し活ブームのなか、私生活を追い回し過激な推し活をする危険なファンの私生(サセン)。芸能事務所の女社長から2人の悪質な私生に手を焼いていると相談を受ける。
「フェイスタトゥーの男」――。板橋区、豊島区、練馬区で三件立て続けに発生した連続強盗団。一日あるいはほんの2、3時間で100万もゲットする闇サイトの高額バイトに小心の若者が巻き込まれ、あげくに監禁される。タカシの腕が冴えわたる。
「神の呪われた子」――。神自身の生まれ変わりという天国の木教会。教祖は54歳。本や会費、高額有料イベントなどで金を集める上に、17、18歳の女性を妃候補として選抜するやりたい放題。宗教2世の切羽詰まった声をマコトが聞き立ち上がる。