体制維新ー大阪都.jpg大阪が変われば日本の未来が変わる。
大阪都構想は大阪の衰退を脱して、日本のエンジンになる。そのためには大胆に体制を変える。一点突破の全面展開で。それは政治家の仕事だ。

世界の都市間競争に打ち勝ち、加えて二重行政解消のための行政改革によって財源を確保する。あわせて大阪の成長戦略を実現する。増税に頼らない成長戦略で、増えた税収で医療、福祉、教育などの住民サービスを拡充していく。内容は住民が決める。大阪市は基礎自治体としては大きすぎるし、住民から遠い。大阪を世界の都市間競争に打ち勝つための「強い広域自治体」と、きめ細かな住民サービスを行う「やさしい基礎自治体」の2つに分ける。2つは全く違うものだ。

「WTCを府庁舎に」「ベイエリアを国際特区に」「直轄事業負担金は"ぼったくり"」「伊丹空港を廃港に」「政治と行政の役割分担」「槇尾川ダム建設中止」「政治は直観、勘、府民感覚」「職員基本条例、教育基本条例」など、4年で取り組んできたことも紹介する。

戦闘意欲あふれる書。
バッサリとリスクを負ってもやり抜く政治のギリギリの局面だと思っている。


世代間格差.jpg「人口減少社会を問いなおす」と副題にある。「逃げる中高年、ものわかりの良い若者たち」――少子高齢社会、人口減少社会、デフレ、財政難の日本で、社会保障の持続可能性が大きな課題となる。社会のあらゆるところで、制度疲労が顕在化しているという現状を直視せずして、未来はない。

世代間格差は、現在の社会矛盾であり、怒号飛び交うはずのものだが、静かな、ものわかりのよい若者たちによって、争いが回避されているように見える。しかし、じつはより深刻な若者たちの不安、社会のなかでの不安定な立場で押しつぶされようとしている。それでは未来は暗い。

加藤さんは5つの要因を示す。
(1)人口構造の変化
(2)若者に頼った財政システム(社会保障制度の賦課方式など)
(3)日本特有の雇用慣行
(4)近視眼的な政策対応(経済・公共事業など)
(5)経済成長の鈍化
――だ。

そして雇用、年金、医療などの現状を簡潔に分析し、問題点を剔抉する。民主党の政策の欠陥が浮き彫りにされ、年金・医療・介護の現実、そして労働市場・雇用システムの変貌を分析する。社宅とは、公務員宿舎とは何か――なども読みながら考えさせる。

「若者の雇用拡大と世代間格差縮小は経済成長にあり、目前のパイの奪い合いではない」「経済成長を実施し、それと整合的な社会保障制度を構築する。それが世代間格差を縮小し、経済成長にプラスになる好循環をもたらす」――具体的方途も示す。


紅梅.jpg小説の形をとっているが、とてもとてもそんなものではない。

吉村昭氏の壮絶なガンとの闘い、そして夫人とその家族、医師たちが懸命になって支える。
つらくて息苦しくなるし、夫人が自分を責めているのもつらいし、吉村氏がギリギリまで気を配る姿にも言葉を失う。

言語絶する世界と情愛、無常と常住の十字路に人は立つ。


いよいよ最後の円高がやってきた.jpg超円高、中国・韓国の為替対応、それに比しての日本無策。

超円高に苦しみながらも今、世界的な商品価格高騰・物価上昇・インフレに対して円高が吸収している面があるが、浅井さんは「円高と空洞化」から「円安・インフレ」へ、そして日本経済が破産する最悪のシナリオを描く。

「先進国には財政危機懸念、新興国にはバブル・インフレ懸念がくすぶり、しかも金融市場が一体化しているがゆえにどこの震源地からでも財政インフレがもたらされる」ともいう。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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