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バスケット女子/リオの舞台で華と輝け!

2015年11月10日

バスケット女子日本代表ヘッドコーチ 内海知秀氏/公明党全国議員団会議議長 太田昭宏氏

公明新聞 20151108対談.jpgのサムネイル画像

9月、中国で行われたアジア選手権で連覇を果たし、来夏にブラジルで開かれるリオデジャネイロ五輪の出場権を獲得したバスケットボール女子日本代表(愛称・ハヤブサジャパン)。女子代表チームを3大会ぶりに五輪出場に導いた内海知秀ヘッドコーチと、公明党全国議員団会議の太田昭宏議長(前国土交通相、衆院議員)に、日本選手への期待、スポーツ振興などについて語り合ってもらいました。

『世界に誇る日本のシュート力/内海』
『完全燃焼のプレーが社会に活力/太田』

『国内の団体球技でリオ五輪一番乗り』

太田昭宏議長 3大会ぶりとなる五輪への出場決定、大変におめでとうございます。国内の団体球技では一番乗りですね。

内海知秀ヘッドコーチ ありがとうございます。代表チームは国際連盟(FIBA)から制裁を受けた影響で海外遠征が十分にできないなどの状況にありましたが、五輪への出場を諦めず努力を積み重ねてきた結果だと思っています。

太田 日本代表のアジア選手権優勝は日本に勢いをもたらしました。バスケットの競技人口は約63万人と多く、選手層も広い。子どもたちも大いに刺激を受けたのではないでしょうか。ところで内海ヘッドコーチは、代表チームを率いるのは今回で3回目と聞きました。

内海 はい。女子日本代表の五輪出場は2004年のアテネ以来、4回目となりますが、五輪出場の有無にかかわらず、私が代表に関わるのは3回目です。チームには五輪経験者はほとんどいません。選手たちが、この"夢の舞台"で存分に力を発揮できるよう万全を尽くします。今年の代表チームは選手個々の能力はもちろん、技術、体格面も含めてバランスが取れています。アテネ五輪以降にジュニア選手から一貫して育成・強化に取り組んできた結果が現在の好成績につながっています。

太田 チーム強化のために心掛けている点は。

内海 団体競技ですが、やはり個人の能力が重要です。チームには、ボール運びが上手な選手もいればシュートが得意な選手もいます。それぞれ長所を伸ばしながら、世界で通用する日本代表チームにするため、適材適所を見極め戦略を描いています。
 また、選手とのコミュニケーションが大切です。代表選手は、所属チームに戻ればスターティングメンバーですが、日本代表では控えに回ることもあります。対話を通し、選手一人一人が自身が何をすれば日本代表に貢献できるかを考えられるチームづくりをめざしています。

太田 日本の選手は他の国々の選手に比べて体格的に負けてしまう部分もあると思いますが、世界と戦う上での日本の武器は何ですか。

内海 日本はチームプレーの中で個の力を発揮していくスタイルです。身長は低いかもしれませんが、俊敏性や組織力では負けていません。さらに、日本のシュート力は世界で十分に通用します。今後、世界で戦う上でスリーポイントシュートの成功率が勝敗の生命線となると考えています。

太田 チームワークと決定力、それは政治の世界でも大事ですね。

『競技発展には指導者の育成重要/内海』
『東京五輪へ、スポーツ環境整備/太田』


『選手強化・育成の拠点「ナショナルトレセン」』

太田 私は東京都北区にあるトップアスリートの強化拠点「味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)」の立ち上げや充実に長年、取り組んできました。選手層の裾野が広がってこそ、トップアスリートのレベルも上がります。山の高さが裾野の広がりとなり、裾野の広がりがさらに山の高さとなると思います。バスケット女子の五輪出場は裾野をさらに広げますね。また、2020年に開催される東京五輪・パラリンピックを見据えスポーツの振興に力を入れたい。

内海 NTCはスポーツ界、選手にとって非常に素晴らしい施設で、日本代表も使用しています。NTCができる前は、代表チームの合宿は、企業の体育館を借りて、近くのホテルで寝泊まりしていました。オーストラリアは2000年のシドニー五輪の時に、選手強化のための施設を造り、今では"スポーツ大国"と呼ばれています。
 日本も将来、スポーツ大国と呼ばれる日が来ると信じています。そのためには、今のNTCをさらに充実させ、団体競技のジュニア世代も含めて育成をできるよう、体育館の増設などが行われると助かります。

太田 NTCは国立スポーツ科学センターに隣接しており、選手の健康状態を管理し、食事面などでも科学的な要素を取り入れサポートしています。施設を含め、さらなる拡充へ努力していきます。ほかにも、フィギュアスケートなど冬季五輪競技のための強化施設や障がい者スポーツの拠点も必要です。


『公明、スポーツ庁の設置を提唱』

太田 10月1日に、スポーツ行政の司令塔となるスポーツ庁が設置されました。スポーツ振興へ創設を提唱してきた一人として、大変に期待しています。また国のスポーツ関連予算は来年度概算要求で367億円、この10年で約2倍となりました。公明党が訴えてきた成果です。
 スポーツ庁は、注目を集めている車いすバスケットなど障がい者スポーツや地域スポーツなどの振興も担います。

内海 私は以前、大学の教員をしていたのですが、体育の講義で「走る」「跳ぶ」「投げる」などの基本的な運動が苦手な学生が増えていると感じています。子どものころから運動能力を高める取り組みが必要です。また、バスケットで言うならば、地域のスポーツ少年団や教育現場における指導者の育成が重要で、それが競技全体のレベルアップにつながります。

太田 地域のスポーツクラブの発展も重要です。民間とも協力しながら、多くの人がスポーツを身近に感じ、楽しむことができる社会を築いていきたい。

内海 スポーツは人々に感動を届けます。選手たちは、日々忍耐強く練習して試合に臨んでいます。選手の懸命な姿を見ると私自身も胸が高鳴り、元気が出て、「さあ自分も頑張ろう」という気持ちになります。

太田 全く同感です。完全燃焼のプレーは社会に活力を与えます。私も小・中学校の時は野球やバスケットをよくやり、学生時代は相撲部でした。スポーツは心身の健全な発展に貢献するだけではありません。選手も、応援する側も双方が感動を味わえます。そして、喜び、楽しみなど人間が生きる上で本質的な部分をストレートに表現することができるのです。
 ほかにもスポーツには、観光面や地方創生などで重要な役割があります。公明党は、しっかりとスポーツ行政を後押ししてまいります。日本代表の活躍を心から応援しています。


*うつみ・ともひで 1958年、青森県生まれ。バスケットの名門・秋田県立能代工業高校から日本体育大学に進み、社会人では日本鉱業(現・JXホールディングス)に入社。主にガードポジションでプレーし、日本代表の主軸としても活躍した。その後、大学や実業団、日本代表で指導者を歴任した。

※11月8日公明新聞より転載

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