「徹底討論」財政危機をどう乗り越えるか――と副題にあるが、もっと広範な討論となっている。財政の危機、税制、社会保障、そして政府の役割りまで論じら
れている。共通の考え方であるゆえに、激論というより、論点の整理と、方向を提起している。そして竹中さんが、政府の中に入って仕事をしていただけに、た
んなる学者の提起を越えている。
太田あきひろです。
通常国会が始まり、菅首相の施政方針演説が行われ、「社会保障と税の一体改革」など与野党協議が述べられました。しかし、昨日と今日、諸会合に出席しましたが、現場の空気は厳しく、「デフレ下の増税路線ではなく、やるべきは景気回復優先じゃないか」「マニフェスト違反はひどすぎる。サギだ」「与謝野さんを経済の司令塔にしたというのは、今までの民主党の政策自体が溶けて消えてしまったということではないか」「世界の激動や躍動と日本の内向き姿勢が違いすぎる」などの声があふれました。
熟議とか協議といっても、政権党が自らの具体的方針を示さない限り、議論は進みません。
「信なくば立たず」――ハンドルを握っている政権党の国と国民に対する責任が問われる国会です。
話題の小説。第5回ポプラ社小説大賞受賞作。生と死、死に直面して生は際立つ。とともに生きるということは人の交わり、人を愛するなかに鮮やかさを増す。 哀切かつ峻烈な「命」の物語と解説されているが、まさに実存的世界、ギリギリの異次元のなかで、ピュアな清流を感ずるのは若者の感性のゆえか。生と死・肉 体と生死・臓器移植とテーマはあまりにも重いが、ピュアさとゴツゴツした力みすら感ずる文体に若さの素晴らしさを感じた。
「年金・医療・介護・育児――借金日本で安心して暮らせるか?」がテーマだ。
鈴木さんは、年金・医療・介護・育児等に具体的にふれつつ、強い社会保障ではなく安易な公費投入をやめて「身の丈に合った社会保障」を訴える。