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5月10日、11日の2日間にわたり、北海道の札幌、苫小牧、函館、白老などに行き、空港のWi-Fi設置、苫小牧港、道路整備や函館への北海道新幹線の新駅建設現場、アイヌ民族博物館、観光施設を視察。また、高橋はるみ北海道知事をはじめ、地元の市町村長、経済界の代表者の方々と北海道の活性化や今後の発展に向けた具体的な方策、課題等について要請を受け、意見交換をしました。


「北海道は、観光、農業、水産業など高いポテンシャルをもっている。そのためにもインフラを整備してほしい」「札幌への新幹線を前倒ししてほしい」「苫小牧港は北海道の外国向けコンテナ貨物の約7割を取り扱っている。北極海航路の拡大など国際物流が大きく動き出しており、今後さらに重要な国際物流拠点となる」「平成28年春に北海道新幹線が開業すると東京から函館に4時間10分で到着する。歴史と文化、豊かな食を有する函館の観光を大きく拡大できる」「白老町に民族共生の象徴となる空間をつくり、アイヌ文化を世界に発信したい」――。関係者からは意欲的な提案と要請がなされました。


また、JR北海道本社を訪問し、経営陣に対し「4月から新しい会長、社長の体制となり、安全第一の鉄道として再生に力を注いで欲しい」と話しました。

 
北海道の活性化と発展のため、現地と良く連携して戦略的に取り組んでいきます。

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都市銀行トップのメガバンクに女性総合職一期生として入行した吉沢環が、女性初の本店管理職に抜擢された。その任務は利益供与や不祥事隠しの隠れ蓑にされてきた子会社の清算。しかも、背後には、経営幹部の派閥抗争があり、女性への偏見や差別が渦巻く。


「たしかに純粋にひとつの目的のために行われている仕事なんて探しても見つからないかもしれない。どんな仕事も不純な目的や割り切れないしがらみをなにがしか抱えながら進んでいる」――。清算という厳しい仕事を終え、主人公はカンボジア地雷除去のNGOに参加する。数メートル先も見えないスコールを浴び「いっそこのまま異国のスコールに身を委ねて20年の間に全身にこびりついた組織の垢をすべて洗い流してしまいたい」と思う。


仕事とは。組織の中で働くとは。女性と仕事とは。ハデなドラマ仕立てでないゆえに、その苦悩がリアルに迫ってくる。財務省現役キャリアが書いた第5回日経小説大賞受賞作。


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「心の時代」の次を生きる、と副題にある。安田さんは能楽師でワキ方。「能楽師は、己の身体を駆使して舞い、身体の底から声を出して謡う。・・・・・・古来の日本語には"脳"だけではとても捉えきれない豊かな広がりと奥行き、彩りや香りがあり、身体的な感覚を使って、はじめて感じ取ることができる」「笛は師匠から弟子へと代々受け継がれた名管ですが、・・・・・・しばらくはまったく音が鳴らない。息を吹き続け何年か経つと音が鳴り始める。それも師匠そっくりの音が・・・・・・。能の謡もまったく"声が出ない"。身体という"道具"の師匠と弟子の伝授。"声が出る"ようになった瞬間を今でも鮮明に覚えている」という驚くべきことから本書は始まる。


己と他者、異界と現実、時間と空間、あっちとこっちをつなぐ間(あわい)の存在。そしてその媒介。人は身体という「あわい」を通して外の世界とつながる。現代は、「異界」と出会う場を奪われた時代だ。知識、実学、見えるもののみに奪われ、「見えないもの」を浮かび上がらせることができない世界と化している。「現代に"異界"を取り戻し、その"異界"から新しいものを生み出していくためには、"何もない""何も与えない"時間や空間をつくることが大切だ」「人生をつらくしてしまう傾向にプログラムされた現代。これこそ"心のしわざ"だ。その"心"から自由になってみてはいかが」という。


有と無、有限と無限、"からだ"と"こころ"、宇宙と我、そして祈りと呪術――世阿弥は「離見の見」として我欲、我見から離れることを示したというが、安田さんは「心がなかった時代の内臓感覚」「無限と有限をつなぐ"あわい"」「見えないものを見る力」などを開示しつつ、西行、定家、芭蕉などの境地を見せてくれる。感銘した。


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なつかしいZ会の機関紙に「こころの物語」と題して加地伸行先生が語った連載。利己主義、個人主義、家族主義について繰り返し、説かれる。

「個人主義者とは、自律・自立し、自己責任をもって自己決断する人のことである。一方、利己主義者は己のためにだけ行動する人である。何もだれも信じない。信じるのは、自己と金銭財物だけである。ただし個人主義的生き方はなかなか難しい」「そこでキリスト教の神(唯一最高・絶対者)が、内面的に個人主義とつながり、崩れようとするときの抑止力となっていったのである」。「こうしたキリスト教的世界と異なり、日本・朝鮮・中国という儒教的世界では、個人主義は生まれず、家族主義ひいては一族主義をすぐれた生きかたとした」。

そこで家族の思想に貫かれる無償の愛を説き示す。「無償の愛がないから他人」「日本人を変質させた"個人主義のものまね"」「他者への無償の愛、すなわち友情」「教養人(君子)であれ、知識人(小人)にはなるな」。「沈黙の宗教――儒教」「家族の思想」「論語」の大家・加地先生が易しく、繰り返し、青年たちに語っている。


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4月26日からモンゴル、韓国を訪問して首相・関係大臣等との会談・視察を行い、30日夜に帰国しました。


モンゴルは、日本の4倍もの国土に300万人弱の人口。首都ウランバートルにその半数近くが集中し、人口の流入が続いています。4月末のモンゴルは「広大な草原」ではなく、土、土、土の丘陵・平地がどこまでも続き、そのなかで舗装の悪い(してもない所も)道路を土煙をあげて走る状況となりました。


アルタンホヤグ首相、ガンスフ道路・運輸大臣、バヤルサイハン建設・都市計画大臣、オヨーンゲレル文化・スポーツ・観光大臣、オヨーン自然環境・グリーン開発大臣等と連続して会談。新ウランバートル国際空港の建設、道路・鉄道などのインフラ整備、観光交流の拡大などについて意見交換し、2つの覚書を交しました。

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そのなか、新ウランバートル国際空港の建設現場を車を長時間走らせて視察。また、戦後抑留中に亡くなられた日本人慰霊碑を訪問し、献花をしました。

ウランバートルでは、人口の急増、無秩序・不法に建てられた多数のゲル、道路の未整備、大気汚染、渋滞等さまざまな課題が生じており、今回の訪問では、課題解決へ突っ込んだ協議をしました。日本への協力を強く求めている状況です。

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韓国の訪問では、セウォル号沈没事故で社会全体が深い悲しみに包まれていました。犠牲者を悼む市庁舎前の合同焼香所に参列し、献花を行い、犠牲者のご冥福をお祈りしました。

また、ユ・ジンリョン文化体育観光部長官、ソ・スンファン国土交通部長官と会談。増加が止まってしまっている観光交流の強化、来年の日韓国交正常化50周年を契機とした交流活発化のための行動計画の策定や、2018年平昌五輪及び2020年東京五輪に合わせた共同マーケティング協力の推進などについて合意しました。

この他、コン・ノミョン元外務部長官、ユ・ミョンファン元外交通商部長官、韓日議連のファン・ウヨ会長、キム・テファン会長代行、カン・チャンイル幹事長、キル・ジョンウ議員等とも会談し、今後の日韓関係の改善などについて、様々な角度から議論しました。

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プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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