自分のことは話すな.jpg人間を磨くということは、会話を磨くことともいえる。「仕事と人間関係を劇的によくする技術」が副題。「自分のことは話すな」「あなたの話はムダだらけ」といわれれば、誰しもそう思わざるを得ないが、気付いていないのが普通だろう。

まず「相手は自分の話に大して興味を持っていない」のだ。ムダな雑談には付き合いたくないし、自分のことばかり話されてもイヤな気持ちになるだけだ。「自分の話を聞いてほしい」という考え方ではなく、「相手が何を求めているか」「一歩踏み込んだ深みのある会話」にチャレンジしようという。

「余計な話」「いらない雑談」とは「相手から求められていない話」「確証のない噂や推測の『たぶん〇〇であろう話』」「"だから何?"といった類の『得のないムダ話』」の3種類。必要なのは「相手の側に立つこと」「相手の役に立てることを考え抜く習慣」だという。また就職など「採用のチャンスは普段にある」――。紹介されやすい人の言動の特徴は「礼儀正しく"わかりやすい"自己紹介ができる」「話のネタ選びが"健康的"である」「清潔感をキープする"余裕"がある人」が指摘される。納得だ。無意味な会話を「雑談」と厳しく言っているが、"浅い話"を引き延ばすのでなく、すぐに本題に入れる「フレーズ集」が示される。そしてダラダラ、次から次へ続けてしゃべる人がいるが、「話したいことの5割をカットせよ」「相手が求める『ズバリの答え』を一言で出す」等を示す。政治家はしゃべり続けがちだが、「"私も!"といって話題を奪わない」ことを戒めている。それに安易に"同意"されても落胆するものだ。「心に刺さる言葉だけ使う」ことが述べられているが、「聞き上手」というのが最もいい会話を引き出すのではないか。「人生は話し方が9割」と帯にあるが、会話は人生の最重要なものであることは間違いない。


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12月7、8の土日――。地元では「餅つき大会」「敬老会」「お茶の会」「グランドゴルフ大会」など、多くの行事が行われました。

とくに8日(日)は晴天になり、寒さが和らいだ一日となりましたが、地元北区・豊島区で「餅つき大会」が多くの町会・自治会で盛大に行われ、参加した子どもたちのおいしそうにお餅を頬張る笑顔、元気な声が街に響きました。

そして、地域の皆様に元気にと頑張ってくださる町会・自治会の役員の皆様、本当にありがとうございます。

師走となり、寒さが一段と増してきますが、風邪をひかぬようお気を付けください。

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すべての仕事はクリエイティブ・ディレクションである。.jpg「日本は課題先進国と言われる」「世界は、課題に満ちている。世界は、アイデアが足りない状態である」「アイデアを求めている人がいるところに、僕たちが出かけていかなければならない」――。「世界中すべての課題を、あらゆる手段を駆使して解決する技術とプロセス」がクリエイティブ・ディレクションだ。テレビCMや広告製作をイメージするのは過去のこと。それのみならず全ての課題について、ミッションを発見し、アイデアを考え、形にする。本書はきわめて意欲的、刺激的で重要。考えてみれば、「政治は結果」――政治家の本来やるべきことと同じだ。クリエイティブ・ディレクションの能力はAI時代も含めて、人間の最も重要な能力であり、人材が渇望されている。

クリエイティブ・ディレクションの仕事――。「課題→アイデア→エクゼキューション」を考え、決定し、実行すること。「ミッションの発見」「コア・アイデアの確定」「ゴールイメージの設定」「アウトプットのクオリティ管理」の4項目が示される。具体的で難題が言語化され、プロの仕事に納得する。

「要は、『困っていること』が課題だ」「課題とは状況、漠たる不満という状況である。この漠たる不満を、確たる不満に昇格させ、"明確で正しい困り方"に凝縮させる。アイデアを考える範囲に限定して、考えやすい状態にすること。それがミッションの発見」「ブランドの本質の本質の本質の本質は何か。ワンフレーズに凝縮するのだ」「ゴールイメージの設定とは、ターゲットとの接触面を設計することである。みんなが自分に関係あると感じさせること。ゴールイメージとは、抽象的では決してなく、具体的身体的なものだ。"こんな感じ"をみんなでシェアしようということなので・・・・・・」「クオリティはどこからくるのか。・・・・・・表現の点数を上げる原理は存在する。『びっくり×はたひざ(納得)』だ」「クリエイティブ・ディレクションの8割は論理的出来事。ロジックこそ最重要ツール。しかし、仕事の最終的な"くる・こない"を決定するのは、論理を超えた部分、直観的本能的感覚的肉体的右脳的なのである」「アイデアを出現するような状態を人為的につくることは可能。神が降りてくるのを待つだけでは勝率は上がらない。脳を一定の準備された状態まで的確に追い込んでいくことである」「アイデアに至る2つのルートは『ひらめき』と『直観』。1万時間のトレーニングが必要」「クリエイティブのリーダーシップには、カリスマ性が要求される。ディーセンシーと膨大な読書量に裏打ちされたインテリジェンスとの共存によってリスペクトされるCDになる」「JR九州と"牛乳に相談だ"の中央酪農会議の例」「人気は右脳的である。ヒトは人気のある人、存在感のある人の話しか聞かない。"主語"の力だ。ブランディングとは、主語の力を強くする運動にほかならない」「牛乳なら、その存在感を獲得する右脳的なことと、ベネフィットを伝える左脳的なことを同時に伝えるコミュニケーション・システムを構築することだ」「ターゲットとの接触面をつくり、"牛乳ってやつは思ったより楽しいじゃん"とする」「for Goodがブランドキャンペーンに不可欠なエレメントになってきた。社会意識の変化だ。リーマン・ショックまでは"Strong"に価値があったが、(日本の3.11以降を経て)"Good"に価値、世に役立った志向となってきた」・・・・・・。きわめて面白く、重要で刺激的な本(人)に出会った。


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4日(水)、地元の豊島区巣鴨にある「NPO法人フローレンス」(駒崎弘樹代表理事)が運営する「おうち保育園すがも(小規模認可保育園)」、「障がい児保育園 ヘレンすがも」を視察しました。これには岡本三成衆院議員が同行しました。

「障がい児保育園 ヘレンすがも」は、保育を単なる「お預かり」ではなく、「活動」や「遊び」の中で、こどもたちの成長・発達を支えることを目的としています。障がい児保育園が少ないなか、スタッフをはじめ大変努力している姿に感じ入りました。

「NPO法人フローレンス」が運営する各園では、保育士の教育や、保護者とのコミュニケーションの質の向上、ICT化による保育士の労働環境の改善などに工夫をこらしており、諸課題について駒崎弘樹代表理事と有意義な懇談ができました。

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玄宗皇帝.jpg玄宗皇帝(李隆基)は685年に生まれ、712年に皇帝に、そして安史の乱(755年)を経て762年に没する。盛唐といわれ、遣唐使が遣わされて唐文化の華やかななかでの生涯と思われるが、波瀾万丈、栄枯盛衰の波浪に揉まれ続けた。幼き頃は祖母・則天武后の権勢の下にあり、その後も、内には賢臣、姦臣が跋扈し、突厥、契丹、回鶻等の北からの侵攻にも苦しむ。そして寵愛した楊貴妃(玄宗の35歳下)が安史の乱の渦中で縊死するが、玄宗はもう認知症の状態であったようだ。

唐の皇族として生まれた李隆基の幼少期。武氏を引き立たせようとした空前絶後の女帝・則天武后は政敵を次々に排除、張兄弟などの愛妾までが横暴のきわみを尽くす。次に権力を握るのが義理の伯母の韋后と叔母の太平公主。女性に翻弄された時代だ。青年期の李隆基はこの則天武后と韋后の騒動(武韋の禍)を経て、皇帝旦の重祚の後、帝位につく。28歳だ。その後も内紛や外敵の侵入は尽きない。宦官や科挙が何故に行われたか。人材登用においても恩蔭系、科挙系、寵愛系があること。群蝗に悩まされたこと。日本から命がけでやってきた遣唐使が活躍したこと。居残りの留学生として吉備真備、阿倍仲麻呂、玄昉ら、とくに阿倍仲麻呂が重用されたこと。寿王(李瑁)の妃であった楊玉環を李隆基が最愛の武恵妃の死後に寵愛し貴妃(楊貴妃)としたこと。年上の安禄山が楊貴妃の養子におさまったこと。そして安史の乱・・・・・・。

すさまじい唐の膨大な歴史が、玄宗皇帝とその取り巻きの栄枯盛衰とともに活写される。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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