majoto.jpg驚くべき特殊能力を持つ羽原円華が謎を解く「ラプラスの魔女シリーズ」第3弾。親子2人で暮らす中学生の陸真の父・月沢克司が、川で遺体となって発見される。克司は元警察官で、全国に指名手配されている犯人の顔写真を覚えて、街で見つけ出すスペシャリスト、「見当たり捜査員」だった。陸真は羽原円華と出会い、「あたしなりに推理する。その気があるなら、ついてきて」と言われ、一緒に動き始める。円華は美しい魅力的な女性だが、驚くべき特殊能力を持ち、危険をものともせず謎の解決に切り込んでいく。そして、17年前のT町一家3人強盗殺人事件に関係していることに至る。この事件は迷宮入りとなっていたが、10年以上経ってから匿名の情報提供があり、追い詰められた犯人が海に身を投げ終決していた。しかし、父親の克司は違和感を持って事件を追い続けていたようであった。円華は.「あのニ人――陸真と照菜ちゃんに、お父さんの本当の姿を見せてやりたい」と思う。照菜ちゃんは、円華が面倒を見ているエクスチェンジドで、声は出せないが極めて優れた記憶能力を持っていた。

AIによる監視システムが強化されていく日本。「ゲノム・ モンタージュがあれば、今の世の中それがどこの誰かを付き止めるのは実に容易い」「社会システムに革命を起こす。その革命とは、全国民のDNA型データベースの構築だ」・・・・・・。しかし熟練の「見当たり捜査員」は、ゲノム・モンタージュを超えることが描かれている。

最後まで緊迫した攻防が続く。とともに、疑問が全てスッキリ解き明かされるのが心地良い。

 

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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