バスケット女子日本代表ヘッドコーチ 内海知秀氏/公明党全国議員団会議議長 太田昭宏氏

9月、中国で行われたアジア選手権で連覇を果たし、来夏にブラジルで開かれるリオデジャネイロ五輪の出場権を獲得したバスケットボール女子日本代表(愛称・ハヤブサジャパン)。女子代表チームを3大会ぶりに五輪出場に導いた内海知秀ヘッドコーチと、公明党全国議員団会議の太田昭宏議長(前国土交通相、衆院議員)に、日本選手への期待、スポーツ振興などについて語り合ってもらいました。
『世界に誇る日本のシュート力/内海』
『完全燃焼のプレーが社会に活力/太田』
『国内の団体球技でリオ五輪一番乗り』
太田昭宏議長 3大会ぶりとなる五輪への出場決定、大変におめでとうございます。国内の団体球技では一番乗りですね。
内海知秀ヘッドコーチ ありがとうございます。代表チームは国際連盟(FIBA)から制裁を受けた影響で海外遠征が十分にできないなどの状況にありましたが、五輪への出場を諦めず努力を積み重ねてきた結果だと思っています。
太田 日本代表のアジア選手権優勝は日本に勢いをもたらしました。バスケットの競技人口は約63万人と多く、選手層も広い。子どもたちも大いに刺激を受けたのではないでしょうか。ところで内海ヘッドコーチは、代表チームを率いるのは今回で3回目と聞きました。
内海 はい。女子日本代表の五輪出場は2004年のアテネ以来、4回目となりますが、五輪出場の有無にかかわらず、私が代表に関わるのは3回目です。チームには五輪経験者はほとんどいません。選手たちが、この"夢の舞台"で存分に力を発揮できるよう万全を尽くします。今年の代表チームは選手個々の能力はもちろん、技術、体格面も含めてバランスが取れています。アテネ五輪以降にジュニア選手から一貫して育成・強化に取り組んできた結果が現在の好成績につながっています。
太田 チーム強化のために心掛けている点は。
内海 団体競技ですが、やはり個人の能力が重要です。チームには、ボール運びが上手な選手もいればシュートが得意な選手もいます。それぞれ長所を伸ばしながら、世界で通用する日本代表チームにするため、適材適所を見極め戦略を描いています。
また、選手とのコミュニケーションが大切です。代表選手は、所属チームに戻ればスターティングメンバーですが、日本代表では控えに回ることもあります。対話を通し、選手一人一人が自身が何をすれば日本代表に貢献できるかを考えられるチームづくりをめざしています。
太田 日本の選手は他の国々の選手に比べて体格的に負けてしまう部分もあると思いますが、世界と戦う上での日本の武器は何ですか。
内海 日本はチームプレーの中で個の力を発揮していくスタイルです。身長は低いかもしれませんが、俊敏性や組織力では負けていません。さらに、日本のシュート力は世界で十分に通用します。今後、世界で戦う上でスリーポイントシュートの成功率が勝敗の生命線となると考えています。
太田 チームワークと決定力、それは政治の世界でも大事ですね。