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二重生活で苦しい家計「本当に助かります」

2013年3月21日

原発災害自主避難者も高速無料
約3万人の親子が対象
公明推進 現行事業延長も決定

東京電力福島第1原子力発電所事故の警戒区域などから避難している人を対象に行われている高速道路料金の無料化を、自主避難によって親子が離れて暮らす家族にまで広げることが15日に決まり、被災者から喜びの声が上がっている。

対象に加わるのは、原発事故発生時に福島県の中通り・浜通りの33市町村と宮城県丸森町【別掲】に住んでいた人のうち、18歳以下の子どもと一緒に自主避難し、"二重生活"を強いられている被災者約3万人。具体的には「父親が仕事を続けるために元の家にとどまる中、母親と子どもで自主避難した家族らを想定している」(復興庁担当者)。

無料になるのは、以前住んでいた家から最寄りのインターチェンジ(IC)と、避難先の最寄りのIC間の料金。実施期間は、関係市町村との調整を踏まえ、2013年度予算案の成立後をめどに開始し、14年3月末までを予定している。無料措置を受けるには、ICの出口で以前住んでいた市町村から交付される証明書と自らの身分を示す免許証などの提示が必要だ。

太田国交相が会見

同事業を所管する太田昭宏国土交通相(公明党)は15日の会見で「未来を担う子どもをしっかりバックアップすることが大事。復興実感への一つのスタートが切れたと思っている」と述べ、離れて暮らす親子の会う機会が増えるよう期待を込めていた。

なお、これに先立ち5日には、今月末で終了予定だった現行の高速道路料金無料化事業を14年3月末まで延長すると決定している。


原発事故避難者への高速道路料金の無料化延長や対象者の拡大に関しては、公明党東日本大震災復興加速化本部の井上義久本部長(党幹事長)らが1日に太田国交相へ要望書を手渡したほか、13日の衆院予算委員会で石田祝稔・同加速化本部事務局長が実現を強く要請していた。

福島・相馬市から宮城・富谷町に自主避難している森久美さんの話

幼稚園に通う長男がいる上、妊娠したことをきっかけに東京電力福島第1原発事故による放射線の影響に不安を感じ、福島県相馬市から宮城県富谷町に子どもと一緒に自主避難しています。夫は今も相馬市で居酒屋を営んでいます。

私は、相馬市内の自宅に戻ったり、病院に通うため、月に2、3回、東北自動車道の泉インターチェンジ(IC)から仙台南部道路、仙台東道路を経て常磐自動車道の山元ICの区間を利用していますが、ETCの最安料金でも片道1050円かかります。

福島と宮城の二重生活で苦しい家計の中、重い負担だった高速道路の料金が無料になり、本当に助かります。

対象者の元の居住地

【福島県】福島市、二本松市、伊達市、本宮市、郡山市、須賀川市、田村市、白河市、相馬市、南相馬市、いわき市、桑折町、国見町、川俣町、鏡石町、石川町、浅川町、古殿町、三春町、小野町、矢吹町、棚倉町、矢祭町、塙町、新地町、大玉村、天栄村、玉川村、平田村、西郷村、泉崎村、中島村、鮫川村

【宮城県】丸森町

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