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国境離島の課題解消へ/太田国交相 対馬を訪れ意見交換

2015年5月12日

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人口減少、高齢化への対応に全力
知事、市長が定住促進策など求める
長崎県


太田昭宏国土交通相(公明党)は4月29、30の両日、国境離島である長崎県対馬市を訪れ、離島振興や社会基盤整備について、中村法道知事や財部能成市長と意見交換するとともに、島内を視察した。これには、公明党の秋野公造参院議員、長崎県本部の織田長代表、江口健幹事長、黒田昭雄・対馬市議が同行した。


福岡県から約140キロ、韓国・釜山まで約50キロの海上に位置する国境の島「対馬」。古来、大陸との交流拠点として栄え、江戸時代には朝鮮通信使の受け入れを行うなど重要な役割を果たしてきた。現在では年間、約20万人の韓国人観光客が同島を訪れている。


4月には長崎県内の離島である壱岐市、五島市、新上五島町とともに、歴史のある建造物や伝統芸能などを取りまとめ、魅力として発信する「日本遺産」にも認定されている。


意見交換の席上、中村知事は、人口減少や高齢化など離島地域の深刻な課題を述べた上で、国境離島には、排他的経済水域(EEZ)の保全や、海洋資源の利活用といった国家的役割があることを主張。「離島が(それらの)役割を果たすには、人が住み続ける環境整備が必要である」として、輸送環境の改善や雇用の確保、生活環境の充実に向け、国境離島新法の制定などを求めた。


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一方、財部市長は、国境離島として定住促進が重要であることを踏まえ、主要幹線道路や空港施設、拠点港である厳原港や比田勝港の整備促進などを要望した。


これに対し、太田国交相は「隣国などとの友好関係を保って、観光をはじめとする交流がより盛んになることは重要」とした上で、「住民あっての国境離島であり、人口減少や高齢化の進展に対応しなければならない」と強調。公共事業や港湾整備など、具体的に提起された要望を踏まえ、対応を検討していく考えを示した。


その後、太田国交相らは、ツシマヤマネコなどを保護する対馬野生生物保護センターや、工事が進む国道382号(大地バイパス)を視察するとともに、同市上対馬町の比田勝港で対馬海上保安部の巡視船に乗船し、関係者から説明を受けた。また、翌日には、同市厳原町の厳原港を訪問し、韓国・釜山から高速船で訪れた観光客が入国審査手続きを受ける様子などを視察した。

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