政治コラム 太田の政界ぶちかましCOLUMN

NO.55 危機的状況の日本の研究開発 国の長期的な支援が不可欠

2012年11月 7日

2012年のノーベル生理学・医学賞が京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥教授に贈られ、喜びが日本中に広がった。再生医療に画期的なもので、夢が大きく膨らむ素晴らしい成果といえる。山中教授の偉業とグループ関係者の努力を心から賞賛したいと思う。

山中教授は最初の記者会見で、多くの方々に感謝の言葉を述べるとともに「国の支援に感謝したい」と述べている。2006年にマウスのiPS細胞、2007年にヒトiPS細胞が樹立された時、先端技術開発に力を入れていた私たち自公政権は、それまで年5000万円だった予算を、2008年から毎年45億円以上、さらに2009年には山中教授のチームに5年間で100億円規模をそれに加えることを決めた(2009年9月、民主党政権になって50億円に減額された)。国の支援の加速である。先日、山中教授とお会いした際、「iPS細胞の研究で、今は世界のトップを走っているが、脊髄損傷など待っている人のこと、激しい世界競争のなかにあることなどを考えると、一刻も早く移植可能レベルのiPS細胞を実現したいと焦る」と述べていた。課題も多く、予算も含めた総合的支援が急務である。

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