政治コラム 太田の政界ぶちかましCOLUMN

NO.90 現場に広がる担い手不足・高齢化/安さ重視の風潮を脱し、品質重視社会へ

2016年2月10日

痛ましいバスの事故が再び起こってしまった。多くの若く尊い命が奪われ、胸が張り裂ける思いだ。事故の直接的な原因は調査中だが、私はその背景に、わが国の社会経済が現在直面している構造的な問題があると考えている。

建設現場2014.jpgまず第一の問題は、現場の担い手不足、高齢化だ。バスやトラックの運転手のほか、自動車整備士やパイロット、建設業の技能労働者(職人)、医療や介護、電力の分野などでも、現場で専門技術をもって働く人手が不足している。人が足りないだけでなく、若い人が入職してこないため、高齢化も急速に進んでいる。例えば建設業の現場では、29歳以下が約1割に対し、55歳以上は約3割にも及ぶ。現場での仕事は体力が必要となるし、悪天候や深夜でも働かなければならない場合もある。過酷な勤務環境で、高齢者ではきつい場面も多いだろう。現場の担い手不足、高齢化の現状は、日本の未来を考える上できわめて深刻な事態だ。

その背景には、経済のサービス化という産業構造の変化がある。この20年間、建設業やものづくり、運輸の現場で処遇が悪化し、就職する若者はサービス産業に流れていった。しかしそのサービス業は、労働生産性の上昇率が低く所得の伸びも低いため、わが国全体の格差拡大の一因となった。今こそ建設業やものづくり、運輸の現場の処遇を改善することで、日本全体の格差是正にもつながるはずだ。

私は、「これからの現場はプラス3Kが大事」と言っている。これまで言われてきた現場の3Kは「きつい・危険・汚い」だったが、これからは「給料がいい、休暇がある、希望がある」のプラス3Kに変えていかなければならない。現場の処遇を改善し、若者が誇りを持って働ける職場環境をつくることにより、人手不足・高齢化の問題を克服していかなければならない。

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