政治コラム 太田の政界ぶちかましCOLUMN

NO.109 防災意識の改革を国も住民も/急げ!中小河川対策、タイムラインなど

2017年7月26日

小野川①.jpg九州北部の福岡県朝倉市、東峰村、大分県日田市などで甚大な被害を生じさせた集中豪雨が「平成29年7月九州北部豪雨」と命名された。

今回の豪雨では、国交省の日田雨量観測所で6時間雨量が299mmを観測し、5年前の九州北部豪雨での6時間163mmを遙かに超える雨量となるなど、短時間に記録的な雨量となった。気象庁は、被害の特に大きかった地域で猛烈に発達した積乱雲が長期間流入する「線状降水帯」によるものと解析している。「線状降水帯」による豪雨被害は、三年前の広島の土砂災害、二年前の鬼怒川の水害など記憶に新しい。温暖化の影響とも考えられるが、雨の降り方が局地化・集中化・激甚化しており、今後も全国各地で十分警戒していく必要がある。

今回の災害の特徴はまず、中小河川での災害であるということだ。昨年の岩手県岩泉町の小本川の氾濫と同じだ。突然、急激に増水して氾濫する。避難勧告や避難指示は市町村長が出すが、この判断は急な増水であるだけにきわめて難しい。もう1つは、山地での災害ということだ。多くの山地で表層崩壊が発生し、これにともなって大量の土砂や流木が被害を拡大させている。多くの土砂、流木が復旧、復興をより困難なものとしている。今後は、土砂への対策、流木への対策を加えていく必要がある。

また、中小河川は県管理となり、災害復旧は現実には県だけでは難しい。今回は、この災害復旧を国が権限代行で実施することが決定された。今年の通常国会で改正された河川法に基づく措置であり、迅速な対応である。

筑後川水系の花月川では、5年前の九州北部豪雨で甚大な被害を生じ、再度災害防止のために集中的に投資する河川激特事業が実施されたばかりである。対策を実施したにもかかわらず、再び予想を超える豪雨に見舞われて、大災害となった訳だが、5年前よりは被害家屋数は3割減少させているので、整備自体の効果はあったことがわかる。

朝倉①.jpgまた同じ筑後川水系で水資源機構が管理している佐田川の寺内ダムでは、管理開始以降最大の流入量毎秒880トンを観測したが、そのほとんどをダムに貯めた。これにより、3m以上もの河川の洪水位を低下させ、下流の佐田川の氾濫被害を防いだ。また、大量の流木をダム貯水池にて捕捉することで、下流の流木被害も防止した。施設整備の効果が発揮された良い事例である。ハード対策は必要であり、効果があるということだ。今後もハード対策の安全度を向上させつつ、ソフト対策の住民避難もあわせて行っていく必要がある。

NO.108 民泊を制度づける新法成立!/安全・安心へ違法民泊を取り締まり

2017年7月13日

ツーリズムEXPO②.jpg民泊を制度づける住宅宿泊事業法が成立した。外国人旅行客が急増し、ホテル不足が大きな課題となっているなかで、アンダーグランドでいつの間にかマンションの一室に外国人が宿泊するなど、いわゆる民泊問題が課題となっていた。これをきちっと制度づけ、住民の不安や問題を解消して新たな時代に対応しようとした制度である。私が国交大臣時代から慎重に検討してきたもので、これが制度化された意義は大きい。

「観光立国日本」を掲げて安倍政権がスタートし、私は観光庁を所管する役割を担った。最初の一年目(2013年)、それまで800万人台であったインバウンドの外国人観光客が、ついに1000万人を突破した。ビザの緩和や諸外国へのキャンペーン、WiFi環境の整備、多言語対応、そして後には免税店の拡大等々が結実したものだ。そして、2014年には1341万人、2015年には1974万人、そして昨年2016年には2404万人へと勢いを増した。「2000万人になれば景色が変わる」といい、「2020年、外国人観光客2000万人」を目標にしていたが、すでにそれを超えたわけだ。今年も、好調は続いており、2700万人を超えると見込まれている。経済効果も3.7兆円超と急増し、素晴らしい。「観光立国日本」にまっすぐに向かっている。

このなかで、ホテル不足は国内のビジネスマンにも影響を与える大きな問題となっている。そして、アンダーグランドでアメリカの企業がシェアリングエコノミーと称してマッチングをし、大きな不安要素ともなってきたのが現状だ。今回、そこに手を入れたのが、住宅宿泊事業法だ。

民泊⑤.jpg第一には、この法律は健全な民泊は認める一方で、違法民泊はきっちり取り締まっていくのが狙いだ。今実態が先行している民泊は、どこで、誰が営業しているのかが分からない。民泊仲介サイトには違法民泊が掲載されたままで、仮に摘発されても罰金3万円と軽微だから、やり得となってしまう。しかし、この法律が施行されると、民泊の営業には、行政への届け出と玄関での標識の掲示が必要となる。標識がないのに外国人旅行者が頻繁に出入りしている民泊は違法だから、行政に通報されて取り締まることになる。また、罰則も強化される。さらに、法律の施行後は、違法な民泊を載せている仲介サイト業者に対し、サイトからの削除も命令できるようになる。

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