政治コラム 太田の政界ぶちかましCOLUMN

NO.89 人手不足時代に「プラス3K」の職場が重要/目立つ現場の人手不足

2015年12月19日

新3K①.jpg一億総活躍社会を掲げ、政府与党の論議が加速している。テーマは、新アベノミクスの「GDPを600兆円へ」「希望出生率1.8」「介護離職者ゼロ」の3本柱だ。私は1人1人が輝く社会をつくることによって、その結果が一億総活躍社会になると思う。

現在の日本は人手不足社会となっている。かつては設備や人員の過剰が問題となり、それをそぎ落とすことが生産性を上げることになるといわれた。たしかにGDPは資本、生産性、労働力の三要素によって形成される。人口とりわけ生産年齢人口減少の今、三要素のなかでも生産性が大事だが、リストラによって生産性をあげようとして走った結果が、デフレであったことを凝視すべきだろう。時代は全く変わった。人が過剰どころか人手不足の時代となっている。

近年、パイロットも不足、トラック・バス等の運転手や整備士も不足、建設や電力の分野でも、介護・医療の分野でも人手が不足し、若い人が入職しないし、離職が問題となっている。これらの分野はまさに現場であり、それを担う力が弱くなっている。日本の未来を考える時、この現場を担う力の衰退はきわめて深刻だ。

これらの職場はいずれも3Kといわれた。きつい・危険・汚いだ。これを変えることが、一人一人が輝く社会にするためにも必要だ。私は「3Kからプラス3Kへ」といっている。「給料がいい、休暇がある、希望がある」がプラス3Kだ。

建設産業も人手不足、若手労働者が入職しないことが続いた。かつては最大455万人もいた現場で働く技能人材が、3年前は331万人にまで落ちた。高齢化で退職するという構造的問題もある。処遇の悪化もある。雇う側からいくと「公共事業悪玉論」もあり、予算も削られ、誇りも失いがちになった。

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