政治コラム 太田の政界ぶちかましCOLUMN

NO.94 第4次産業革命、IoT時代の幕開け/GDP600兆円への成長戦略

2016年6月17日

ユビキタス②.JPG「日本再興戦略2016」が発表された。名目GDP600兆円に向けた成長戦略であり、「官民戦略プロジェクト」として10の柱を打ち出した。私が進めてきた「観光立国」や「スポーツの成長産業化」「既存住宅流通・リフォーム市場の活性化」「環境エネルギー制約の克服と投資拡大」なども柱となっているが、注目すべきは第1に掲げられた「第4次産業革命 (IoT・ビッグデータ・人工知能)」だ。

「第4次産業革命」は、ドイツの「インダストリー4.0」、米国の「インダストリアル・インターネット・コンソーシアム」の志向するものも同じといえるが、いよいよIoT時代、IoT社会が来る。し烈な競争に突入しており、明確に新しいステージが開幕するということだ。第1次産業革命は石炭・蒸気などによる軽工業、第2次は石油等による航空・車・化学製品などの重工業、第3はIT。今、ロボット、スマートハウス、スマートウェルネスシティ、スマート工場、自動走行、ドローン、シェアリングエコノミー、サイバーセキュリティ、フィンテック等々、いずれも目を見張る進度ぶりだ。将棋や囲碁の世界でも、人間がコンピューターに負けるほどだ。しかし、この技術の進展だけでIoT社会、IoT時代が来るのではない。「日本のICT戦略は、技術で始まり、技術で終わることが多く、出口戦略がなく、結果として使われないものとなっている」「イノベーションを起こすには、技術だけでなく、制度やものの考え方といった文系的な力もあわせもつことが重要なのだ」(坂村健東大教授)というように、社会や制度・意識の大変化を伴うことになる。だからこそ第4次産業革命というわけだ。

「技術革新」ということ自体にも幅広さが不可欠となる。「自動走行」は、2020年高速道路での運行をめざしているが、3D地図情報、天候に左右されないような道路関連設備とその識別能力が不可欠となる。賢い車が賢い道路を使ってはじめて、高速道路料金、渋滞解消、人手不足時代の安全運転が確保される。その能力をもたない車との混在の期間が長くなることも想定しなければならない。車の技術革新だけで、ある日突然、自動走行が開始される訳ではない。

シェアリングエコノミーについても、例えば民泊。狭い都市空間のなかで安全と安心の双方を大事にする日本にあっては、消防や衛生の問題とともに、近隣との問題、トラブル発生を想定しての責任の所在等々、制度面やこれまでの日本社会の慣行も踏まえる必要がある。トラベルにはトラブルが本来的に、付きものであるからだ。将来の日本社会を眺望しての今の制度設計には、よほどの慎重さが求められる。ライドシェアについても、白タクはダメという原則は貫かれなくてはならないし、克服すべき課題は多い。

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