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5月2日からトルコのイスタンブールとアンカラを訪問し、6日朝に帰国しました。


トルコは我が国にとって重要な友好国。第2次安倍内閣以降、安倍総理とエルドアン首相(当時。現大統領)との首脳会談が既に3回行われるなど関係は緊密で、協力が根付いています。


今回の私の訪問の目的は大きく2点――防災連携とインフラ経済協力の強化です。

 
まず防災連携では、4日にアンカラで「防災協働技術フェア」を開催。私はクルトゥルムシュ副首相、オクタイ災害緊急事態対策庁長官とともに開会挨拶をしました。


トルコと日本は地震国という共通の課題があります。このフェアには約40社の企業、約250名が参加し、日本企業がもつ防災情報システムや耐震技術などをトルコに紹介。両国で防災技術を共有し、さらに第三国に展開していくために重要な機会となりました。


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次にインフラ関係では、イスタンブール周辺での大型プロジェクトの視察と、今後のインフラ整備における協力強化で働きかけを行いました。


イスタンブールはアジアとヨーロッパにまたがる大都市。その地理的重要性から、東ローマ帝国、オスマン・トルコ帝国の都として長きにわたり栄えてきました。アジアとヨーロッパの境界であるボスポラス海峡では、一昨年10月29日に海峡横断鉄道が開通。これは、陸側はシールド工法、海底は水深60mでの沈埋工法というトンネルの難工事を、日本の建設企業が見事に完成させたものです。今回の訪問では、工事内容を紹介する模型の除幕式を行ったほか、鉄道の運転席に乗って海峡を横断。トルコ側から改めて日本のトンネル技術の高さに対する称賛と感謝が示されました。


また、マルマラ海のイズミットでは長さ約2700mもの吊橋を日本企業が建設中。現場では高さ250mの主塔が立ち上がり、工事が着々と進められています。「日本企業の高い技術力を世界に示したい」――現場の強い意気込みを感じました。さらにダーダネルス海峡では、長さ約3600m、中央径間では世界最長となる吊橋も計画されています。この橋の建設でも日本企業が協力できるよう、4日にはクルトゥルムシュ副首相、ビルギン運輸海事通信大臣と相次いで会談し、働きかけを行いました。


トルコとの間で防災連携とインフラ整備について協力を強化し、両国の関係を一層深めていくために有意義な訪問となりました。

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4月29・30日、長崎県の対馬に行き、中村法道知事、財部能成対馬市長とともに島内を視察しました。


対馬は韓国の釜山までわずか50㎞の国境離島。古代から日本と朝鮮半島との交流の最前線に立ってきました。また、元寇や朝鮮通信使、日露戦争の対馬沖海戦など歴史の舞台となってきました。


近年は韓国からの観光客が急増。4年前は約5万人でしたが、昨年はなんと約20万人になりました。釜山から高速船やジェットフォイルを利用して島を訪れ、豊かな自然の中で釣り、トレッキング、サイクリングや買い物を楽しんでいます。この日もちょうど到着した船から多くの韓国人旅行客が訪れ、インバウンドの活気がありました。また島を回ってみても、リアス式海岸の海や山の美しさ(対馬だけのツシマヤマネコがいる)、緑の鮮やかさを実感しました。


一方で、外国漁船の密漁や密航・密輸に対する警備は重要課題。海上保安庁による国境警備は、昼夜なく緊張感が必要な仕事です。「我が国の領海、EEZを守り、国民生活の安全・安心を守るために頑張ってほしい」──対馬海上保安部で職員を激励しました。


知事、市長との意見交換では、「人口減少や高齢化が進んでいるが、国境離島に人が住み続けることが大事。定住促進の支援をお願いしたい」「道路や港湾の整備のほか、船や航空の運賃割引を」「外国人観光客受け入れのCIQ(税関、出入国管理、検疫)体制の充実が必要」など、国境離島特有の課題について要望を受けました。


国境離島が置かれた状況を把握する有意義な視察となりました。課題解決に向けてしっかりと取り組みます。

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「ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則」と副題にある。矢野さんは、日立製作所中央研究所の主管研究長。24時間、人に装着するリストバンド型のウエアラブルセンサで人間の行動を記録する。そこで得られた100万人日以上の膨大なデータ、人間行動の研究が、人間や社会に普遍的に見られる「法則」や「方程式」を明らかにする。


アダム・スミスの「見えざる手」は、いまやビッグデータを活用して「データの見えざる手」により、社会に豊かさを生み出す。ビッグデータとコンピュータが、さまざまな要因間の複雑な依存関係の全体を見渡しているからこそ可能となることであり、人の「共感」や「ハピネス」の向上をより鮮明にできる。そして対立すると考えられがちな「経済性の追求」と「人間らしい充実感の追求」の両者を結びつける――このように矢野さんは新たな地平を開示する。ビッグデータによってサービス、科学、技術が未来社会に向けて協創する社会が始まるということだ。


日々の効率的な時間の使い方から「ハピネス(幸福)」や「運」ということまで、新たな視座が生まれてくる。たとえば、「運は人の出会いによってもたらされる」「運と出会いを理論化・モデル化する」などを示し、「運も実力のうち」から「運こそ実力そのもの」へ、という。「運」を宗教・哲学・人生論とは別の世界から解明している。

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プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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