誰も書けなかった「笑芸論」.jpg

たしかにこの「笑芸論」は高田さん以外は「誰も書けない」ものだろう。「森繁久彌からビートたけしまで」の戦後「笑芸史」が、紙面からあふれるほど、ものすごいスピードで四方、八方、空間狭しと飛び出している。「私のこの両目は誰よりも沢山の面白い人を見つめてきたし、私のこの両耳は誰よりも多くの笑い声を聞いてきました。その量だけが自慢です。・・・・・・」と結んでいるが、その通り。


笑いが大好きで、今も「エンタの神様」をはじめお笑い番組を録画したりする私だが、テレビ等で観てきたスターたちの生の姿にふれた本書は、きわめて面白かった。この60年を思い出したりもした。また地方から見て、当時の「東京」への感情の核にふれた思いもした。


富士山噴火 高嶋哲夫.jpg

火山噴火は、台風・水害・土砂災害とも地震とも違う。台風等はタイムラインが通用する。地震は予知できないうえに、瞬時の大災害だ。しかし火山噴火は、予知等はある程度できるが、規模や終結までの期間の判断が難しい。


 富士山噴火という大テーマに、高嶋さんが挑んでいる。「美しき山」「異変」「避難」「噴火」「火砕流」「山体崩壊」の6章だてだが、危機は深刻化していく。首長や組織を担っている者が「避難」の決断を下すことがいかに難しいか、火山灰の影響(目をこすらないとか、雨によっての火山泥流)、噴石・火山灰・火砕流のなか、どこへ、いかなる方法で、避難を行うか――まさに陸海空全てに常識を超える国をあげての対応が不可欠となる。


箱根 会議.jpg    箱根 視察.jpg

「箱根町は火山の恵みで今日まで来た。しかし、この2ヶ月余り、観光客が大幅に減り、困っている。大涌谷周辺の1kmの範囲が警戒区域なのに、箱根山全体が危険と思われてしまう。歯をくいしばって頑張っている」――17日、箱根町の実情を視察。山口昇士町長らの要望を受け、箱根湯本の商店街を回り、切実な声を聞きました。


箱根は6月29日から30日にかけて地震活動の活発化と噴石があり、噴火警戒レベルが2から3に引きあげられました。7月以降は噴石は一度もなく、震度1以上の有感地震もほとんどありません。しかしながら、現在も地殻変動は継続していること、新たな噴気口ができるなど噴気活動が活発なことから、噴火警戒レベル3を継続している状況です。

 
私は、こうした現状を説明するとともに、「神奈川県の温泉地学研究所と連携し観測体制をさらに強化する」「機動観測班2名を常駐させているが、毎日最新状況を地元に報告する」「"今でも箱根駅伝のコースは大丈夫""箱根湯本・強羅・仙石原・芦ノ湖周遊コースは公共交通機関で可能"など、旅行者にわかりやすい正確な情報を提供する」「世界三大旅行博のツーリズムEXPOジャパンが9月にある。箱根をPRする」など、支援を強調しました。


人間形成障害 読書0817.jpg

人間形成障害とは「親・家庭・社会などの文化的環境(生育環境)の歪みに由来する心身の適応能力の成熟障害(年齢相応にたくましく成長していない)」と定義される。「脳を進化させた人間の種としての特性」や「経済成長に由来する構造的な育児環境の崩壊」などの要素が複雑に関わっているが、日本の育児環境の劣化がめだつ。「子どものままで大人になれない」という問題に対処するには、習慣の修正と年齢相応のたくましさの充実が目標となる。


「人間形成障害とは何か」「なぜ人間形成障害になるのか」「普遍化する人間形成障害」「わが家でできる人間形成障害の予防法」「治療法」「大人は何をするべきか」等々、わかりやすく、実践的に示してくれている。


フィリピン①.jpg   フィリピン②.jpg

8月12日からフィリピンのマニラを訪問し、シンソン公共事業道路大臣やアバヤ運輸通信大臣、マニラに本部を置くアジア開発銀行の中尾総裁と連続して会談。また、現地視察、海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)とフィリピン基地転換開発公社(BCDA)の覚書署名式への出席などを行い、14日早朝に帰国しました。


1泊3日の強行軍となりましたが、フィリピンの実情把握とインフラ整備に向けた協力強化を図ることができました。天候にも恵まれ、充実した訪問となりました。


フィリピンは、我が国と経済面や人的な結びつきも強く、重要な世界有数の親日国。今、フィリピン・マニラで最大の問題は国民生活や経済活動を支える基礎インフラの整備です。道路は渋滞で、雨が降ればすぐに冠水。沿岸低地地域のため、台風などもあって洪水が頻発。橋梁は老朽化が著しく、空港は遅延が常態化しています。こうした状況を改善するため、フィリピンは、日本からの協力を強く求めています。


私は、マニラに到着後、直ちに、船上からマニラ市内の橋梁の老朽化の状況やマニラ首都圏の洪水対策として、約44kmにわたるパッシグ川とマリキナ川の堤防の強化・かさあげ事業を日本企業が行っている状況を視察しました。また深刻な渋滞や航空便の大幅な遅延も経験。インフラ整備の必要性を実感しました。


シンソン大臣とは4度目、アバヤ大臣とは3度目の会談となります。今回の会談では、南北通勤線や環状3号線、マニラ新国際空港の整備など、本年6月に両国首脳間で合意した「マニラ首都圏の運輸交通インフラ整備協力ロードマップ」の具体化に向けた戦略や水資源管理・洪水対策などをじっくりと話し合いました。


また、中尾総裁とはアジアにおけるインフラ輸出の加速化に向けた連携を確認したほか、JOINとBCDAの覚書署名式では、シンソン大臣とともに、立会人として覚書に署名し、挨拶しました。

フィリピン③.JPG   フィリピン④.JPG

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

太田あきひろホームページへ

カテゴリ一覧

最新記事一覧

月別アーカイブ

上へ