新時代の企業防災.JPG「3・11の教訓に学ぶ地震対策」と副題がついている。首都直下地震と南海トラフ巨大地震が起これば、人的および社会経済被害は計り知れない。被害の最小化、迅速な回復を図る「減災」と「レジリエント(強靭化)」を早くから訴え続けた河田さんが、災害多発・激化時代に対して国・自治体、企業、個人・家族がどう迎え撃つかを示した著作だ。

東日本大震災やタイ・チャオプラヤ川氾濫被害、米のハリケーン災害などで何がおきたのか。そこから導き出される教訓は、災害は各般、広域、時間的変化と多岐にわたる甚大な影響をしっかり想定した対応の必要性だ。さらに地震と水害などが重なってくる複合災害となることを想定した体制、組織、対策をつくることの緊要性だ。企業におけるBCPは、そうした大災害に対応するものでなくてはならないし、道路や通信などのネットワーク(網)というものにとくに配慮したものでなければならない。

脆弱国土・日本。それが高度に発達し脆弱性をより内包した社会となっていることを直視し、国土と社会の安全保障に踏み出さなければならないことを痛感させる。具体的、包括的、実践的な防災・減災の必読書だ。


防災0902②.JPG9月1日の「防災の日」、政府、国土交通省、そして地元の防災訓練に参加しました。

まず、政府の総合防災訓練。早朝6時5分にM9.1、最大震度7の南海トラフ巨大地震が発生したという想定で、8時前に安倍総理以下全閣僚が官邸に参集。緊急災害対策本部会議で被害状況や対応状況を報告し、臨時閣議で災害緊急事態への対処方針を決定しました。

そして9時20分から、国土交通省の防災センターで地震防災訓練。南海トラフ巨大地震発生から1日経過したという想定で、中部地方を中心とする6県3政令市、250を超える関係団体、約1万5000人が参加する大規模なものでした。中部地方整備局、中部運輸局とのテレビ会議や、関東、北陸、中部の各地方整備局から派遣されたテック・フォース(緊急災害対策派遣隊)の報告など、現場とやり取りしながら訓練を行いました。

特に今回の訓練では、8月23日に取りまとめたばかりの国土交通省南海トラフ巨大地震対策計画に即して、緊急輸送ルートの確保や津波による浸水を排水するための訓練を新たに盛り込みました。

国土交通省は国土の安全保障を担う組織。国民の命を守ることを第一に、現場が緊急度の高い行動を判断して、それに専念できるようにすることが重要です。災害対策本部会議では優先順位や時系列を踏まえたメリハリのある対応ができるよう、指示しました。

P1010738.JPGその後、地元の防災訓練に参加。いざという時には、地域のつながり、防災力、防災意識が大事です。真剣に訓練に取り組まれていた方々と懇談しました。

訓練は何よりも積み重ねが大事。訓練で得られた教訓を今後に活かしながら、防災・減災対策にしっかり頑張ります。

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プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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