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25日には都議選の告示――。20日、豊島区の長橋けい一都議(都議選予定候補)、足立区のうすい浩一都議(都議選予定候補)の支援に走りました。

午後には、うすい浩一都議の時局講演会に出席。うすい都議は、都議会公明党がコロナ対策でさまざまな支援を行ったことを紹介。また、地元での防災・減災対策、地元待望の東京女子医大病院がいよいよ完成すること、日常の街頭演説で車椅子の少女から「東京駅のトイレに大人ベッドがあれば旅行に行ける」との切なる願いを実現したことなどを話しました。多くの人が感動しました。

私は「すぐやる、よくやる、うすいがやる」は本当にその通り。東京12選挙区で共に戦ってきた「すぐやる」「仕事のできる議員」で「政治は結果」を実行してきた議員であることを重ねて強調。地元荒川の洪水対策、堤防強化、ワクチン接種の加速化などの具体例を示し、勝利を訴えました。


三国志入門.jpg「三国志の世界を知ることは、宝の山に踏み込むようなものかもしれません」――。その通りだと思うが、あまりに膨大な三国志の世界は、森の中に入り込んで全体を見失いがちなのも事実だ。羅貫中の小説「三国志演義」、陳寿の歴史書「三国志」を踏まえ、中国歴史小説の第一人者の宮城谷さんがバシッと全体像を示してくれる。天が晴れるような「三国志」入門の書だ。

まず「三国志演義の世界」では、桃園の誓い、伏竜と鳳雛、秋風五丈原など、きわめて短く全体像をまとめてくれる。羅貫中は黄巾の乱(184年)から呉が滅亡して晋の武帝の太康元年(280年)までを描く。劉備を軸とした小説だ。中国の「三国時代」は曹操の子・曹丕が帝位についた年(220年)から司馬炎が帝位に即いた晋王朝が始まる265年までの間で"狭義の三国時代"となる。関羽や曹操は220年に死に、劉備は223年に死去する。「三国志の時代」は党人禁錮、宦官と外戚の威権除去、黄巾の乱で幕をあけ、群雄割拠の激動の世となる。

本書は時代の全体像とともに、「英雄たちの真実」「手に汗握る名勝負」「三国志のことば」の急所を描く。「英雄」として上げるのは、曹操、袁紹、劉備、孫権、諸葛亮、董卓、呂布、関羽、張飛、劉表、周瑜、荀彧。「名勝負」とは、「官渡の戦い 袁紹×曹操」(200年)、「赤壁の戦い 曹操×周瑜(孫権)」(208年)、「夷陵の戦い 劉備×陸遜(孫権)」(222年)、「五丈原の戦い 諸葛亮×司馬懿(曹叡)」(234年)だ。「三国志のことば」は「脾肉の嘆」「三顧の礼」「七縦七擒」「出師表」「泣いて馬謖を斬る」「死せる諸葛・・・・・・」「鶏肋」などだ。

久し振りに「三国志」の世界にふれることができ、頭が整理された。


ドキュメント  湊かなえ著.jpg「ブロードキャスト」に続く高校部活シリーズ第2弾。中学時代に陸上部に所属していた町田圭祐。駅伝で全国大会をめざしていたが県大会で僅差で敗れた。エースの山岸良太が出れなかったのだ。二人は陸上の強豪校である青海学院高校に進むが、圭祐は入学直前に交通事故に遭い、同じ中学出身の宮本正也に誘われ放送部に入部する。3年生が引退後、圭祐は2年生4人(白井律部長、蒼、黒田、翠)と同期の正也、久米さんと共に、全国大会めざし、テレビドキュメント部門の題材として「陸上部の活動」をやろうとして、ドローンまで使って撮影に入る。ところがこのドローン動画の中に、火のついた煙草を持って部室から出てくる親友・良太の姿が映り、驚愕する。「そんな良太ではない」「誰かが、良太を、陸上部を貶めようとしたのか」――放送部のそれぞれの人間関係の裏の姿が明らかになっていく。

コロナ禍で十分な部活ができない。新入生が入ってこない。オンラインだけでは本当の人間の接触ができない。練習も指導も友情も中途半端になることを読後に現在の日本を思いハッとする。高校時代は青春まっただなか。社会や友人との出会いのインパクトの強さ。本書の事件も「悪」というより純粋な「ひたむきさ」を感じさせる。

放送部が撮ろうとした映像。撮られたくない者もいる。映像が一人歩きしたり、悪用されるこのSNS社会のデリケートさと各個人の思惑。「伝える」ということがいかに難しいか。こちらの善意の思い込みが、他の人には善意や正義の押し付けになったりもする。青春時代はそんな未熟さが魅力でもあるし、思わぬ刃ともなる。「どうして俺はレンズのこちら側にいるのだろう」と圭祐はつぶやくが、その通り、人生には悔恨もあれば希望を見出そうとする意志もある。


1623890396653.jpg16日、第204回通常国会が閉会しました。

今国会では、最も重要となるコロナ対策のほか、デジタル社会やグリーン社会への対応策、少子化対策など、中長期的な課題にも対応する2021年度予算(一般会計総額106兆6097億円)が成立しました。加えて、コロナの感染防止、ワクチン接種の加速、生活支援や、企業・事業主支援、医療支援等を行う2020年度第三次補正予算を成立させました。

法案では、閣法を63本提出のうち、61本が成立。まん延防止等重点措置を設ける特措法改正、デジタル庁創設を柱とするデジタル改革関連法、流域治水対策関連法、安全保障上のための重要土地規制法などの重要法案、国民投票法や、わいせつ教員対策法なども成立しました。予算も法案も、公明党の主張が多く盛り込まれています。

閉幕後、菅首相から御礼の表敬を受けました。

いよいよ都議選――。勝利めざして頑張ります。そして衆院選です。


民衆暴力.jpg「一揆・暴動・虐殺の日本近代」が副題。日本近代には、現代では考えられないほど激しい民衆の暴動があったが、民衆が法や規範を突き抜けて何故にそのような状態がつくり出されたのか。「権力に対抗する民衆」と「被差別者を迫害する民衆」とは別の民衆のように思われるが、なぜ2つが同居するような暴動となったのか。民衆を暴動・虐殺にまで走らせた背景には、どのような不満・恐怖のマグマがあったのか。本書は「新政反対一揆(明治初期)」「秩父事件(1884年)」「日比谷焼き打ち事件(1905年)」「関東大震災時の朝鮮人虐殺(1923年)」の4つの事件を取り上げ、「事件の時代背景」「民衆暴力と国家の暴力の関係」「権力への暴力と被差別者への暴力の関係」等を抉り出す。

よく語られる江戸時代の「百姓一揆」――。それは暴力的でも非合法でもなく、「仁政イデオロギー」と「百姓一揆の作法」に基づいていた。幕末の「世直し一揆」は、領主権力への訴えという要素は薄く、豪農商層に対する制裁行動が中心だった。そして明治初期の「新政反対一揆」――廃藩置県・徴兵令・学制・賤民廃止令・地租改正など明治新政府の一連の政策に対して起きた一揆。廃藩置県の衝撃は勿論だが、学校制度も農作業の働き手の子どもを失うことや教育費の問題もあった。裸体や半身を出して道路を歩かないようにというような生活様式の変化、"黒人"への脅威、被差別部落や「穢多」の廃止と反発・・・・・・。強烈な解放願望が生まれていたのに、新政府は生活を楽にしてくれず、むしろこれまでの生活を脅かす存在だったことに対して、人々は痙攣的な拒絶を見せたのだ。

1884年の秩父事件――。「困民党」「貧民党」と呼ばれた秩父地方の農民が決起し、高利貸への放火、郡役所、裁判所、警察署などを襲撃。暴動は隣県にまで広がった。背景には「松方デフレ」「自由民権運動の展開」があった。1905年の日比谷焼き打ち事件――。ポーツマス条約調印に際して、条約破棄を求める国民大会(政治集会)が日比谷公園で開かれ(2~3万人)、大会終了後に警官と衝突。大会参加者だけでなく、参加してない者も加わって何区にもわたって派出所・警察署・キリスト教会の破壊・放火が連鎖した。ナショナリズムの昂揚だけでなく、自らの身内が死傷したのに賠償金も取れないという厭戦気分、馬鹿らしさが広がっていたという。暴動参加者には東京に出てきた次男・三男の工場労働者(社会的な評価が低かった)が多く、その「男らしさ」「噴火熱」「警察権力への敵視」があったと指摘する。

関東大震災時の朝鮮人虐殺――。「戒厳令」の施行は、あたかも「朝鮮人が暴動を起こす」かのような流言をもたらし、軍隊・警察・民衆(自警団等)から朝鮮人殺害のためらいを払拭させたという。その酷さたるやあまりの狂気だ。「暴力という、日頃抑圧されている行動に一歩踏み出すと、・・・・・・日常には明確に意識されていない願望や行動が噴出する。それは自らの生活を脅かす権力への暴力行使となる時もあれば、被差別部落や朝鮮人への残虐行為となることもあった」とし、民衆暴力が「国家と民衆」「民衆の内部」の権力関係に渾然一体となって表われることを指摘する。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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