1762479300394.jpg「成功する経営の軸は経営者自身の理念と哲学、信条にある」「経営者自らが一人の人間として人生理念を確立し、会社の理念を最も体現していくことだ」――。「『働きがいのある会社』ランキングで7連連続ベストカンパニーに選ばれた人材教育会社等のアチーブメントグループCEOの青木仁志氏の哲学・理念が語られる。

「私は愛・誠実・感謝を人生理念に定めている」「世界中で営利主義が蔓延し、あくなき利益の追求に傾斜しているが、企業で働く人、お客様、取引先、業界、地域社会といった縁ある人を幸せにする人軸経営こそ重要」と言っている。伝わってくるのは、経営者自身の「人生理念(青木氏の言う愛・誠実・感謝)」の確立と、そのぶれない軸としての企業理念の会社全体への浸透・確立。どこまでも社員を大事にし、社員の働きがいを生きがいにするという覚悟。社員たちが、良好な人間関係を構築できる環境作りに注力するのだ。その意味で「人の心を知る経営者だけが成功する」と言う。企業理念を会社・組織のビジョンとし、目標を設定、戦略的に計画化、そして日々の実践へと具体的に落とし込んでいくのだ。人の幸せとは「5つの基本的欲求(生存、愛・所属、力、自由、楽しみの欲求)」だ。

鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの墓碑には「己よりも優れたものと共に働く技を持つ者ここに眠る」とあり、「彼の成功を支えたのは、数多くの協力者の存在だった」と言う。著者は23歳でナポレオン・ヒル著の「成功哲学」に大きな影響を受け、「人々を成功に導くことができる偉大な能力開発のスペシャリストになる」というビジョンを描いたと言う。また、アメリカの精神科医ウィリアム・グラッサー博士が提唱した「選択理論」と出会い、「私の生い立ちが『不満足な人間関係に起因する不幸』そのものであったことに気づいた」と言う。また本書の随所に、松下幸之助の経営哲学が紹介されている。アンドリュー・カーネギー、ナポレオン・ヒル、ウィリアム・グラッサー博士、松下幸之助等を実践的に学び抜いた経営哲学、人生哲学が本書にゆるぎないものとして開示されている。

経営者に留まらず、組織のリーダーとしてのあり方を、具体的に示し、展開している本書は筋の通った多くの示唆を与えている。 

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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