「アルプの軌跡、日中友好の足跡」が副題。金沢市中心に臨床検査事業をはじめ食品環境衛生事業、調剤薬局事業など幅広く展開するアルプ(株)の創業者古賀克己会長。「尽くして求めず」を信条に、企業経営と日中友好交流事業の2つに取り組んだ人生の軌跡と哲学を語る。人を大切に苦難を乗り越え積み上げてきた姿がそのまま浮かび、感動する。
「借金の保証人から極貧生活の中学時代」「豆電球の明かりで勉学」「三井系の鉱山会社に就職し福井へ」「20代で組合専従の書記長に」「金沢で臨床検査業務で独立」「初めてもらった仕事は検便」「自前検査へ、急成長の波に乗る」「創立5年で自前の本社ビル新築」「大手検査会社との競争に耐え抜く」「臨床検査、調剤薬局、食の安全審査の3事業の発展」・・・・・・。
「人のために尽くす」との姿勢の徹底が貫かけている。一人ひとりを大切に、社員を大切に、そして社会貢献。日中友好交流を人を通じて還暦から拡大。大連中心に訪中は実に190回を超える。「その貢献の取り組みが、企業の認知度を高め、社会的信用も得られ、社員と家族のモチベーションが上がる。そして、交流を通して人脈が広がり、またビジネスのきっかけになる」と言っている。そこには「克己復礼為仁」の高い精神性が貫かれている。
信用と信頼----謙虚な心を持ち、「一人ひとりを大切にする」「尽くして求めず」の日々の積み重ねがいかに大切か、価値創造への前進の知恵の重要性を感じる。
