政治コラム 太田の政界ぶちかましCOLUMN

NO.162 タイムラインで防災・減災の輪!/ハザードマップ、マイタイムラインの充実を

2022年6月 7日

出水期の6月を迎えた。長期化するロシアのウクライナ侵略、続く原油・穀物・資材高騰、重症者が減少したとはいえ感染者が緩やかな減少の「コロナ」、バイデン大統領等の訪日による日米首脳会談・クアッド首脳会談、そして1か月後に迫る参院選――。そうしたなかでの出水期であり、備えが必要だ。ハード・ソフト両面にわたる流域治水に乗り出しているが、ソフト面ではハザードマップ、タイムライン、マイタイムラインをより広く、より実効性のあるものにすることが肝要となる。

5月10日、「タイムライン防災・全国ネットワーク国民会議」の設立総会が都内で行われた。河田恵昭関西大学特別任命教授、松尾一郎東大大学院客員教授等が主導し、北海道滝川市から九州の人吉市まで、全国34市区町村が参画する画期的な国民会議の設立だ。西田健三三重県紀宝町長が議長に選任され、アドバイザー、技術顧問も決定、私が特別顧問になった。頻発化・激甚化する風水害、懸念される大地震等に対処するために、「タイムライン国民会議」が地方自治体の輪を横に広げて連携するとともに、関係機関との連携や人材育成などの中身を充実させていく、大きな役割を果たすことになると期待される。

20220607_143409.jpg「タイムライン」は2013年、私が国交大臣の時に決定した。台風などの襲来に対し、5日前にはどうする、3日前、24時間前、6時間前・・・・・・。時間軸で国、地方自治体、鉄道等の交通、学校、福祉などの公共的施設、企業や町会等が連携、それぞれの動きを事前に練り上げていくものだ。災害を時間軸で考え、「いつ」「誰が」「何を」を合言葉に災害対応に関わる機関が集い、策定・合意し行動する防災対応計画だ。2012年、アメリカのハリケーン・サンデイでニューヨークで対応したものを、現地を視察するなど知恵を出して日本型に作り上げてきたものだ。国交省、河田先生、松尾先生などがこの9年、全国の河川で具体化して今日に至っている。広域避難や垂直避難等の具体化の詰めや、それに先立つハザードマップのさらなる充実、各人が市町村のタイムラインのなかでどう動くかを準備するマイタイムラインも、私自身がかかわりスタートさせた。地震についても、津波タワーの設置や瞬時にどう逃げるかの時間軸をつくり訓練も推進してきた。

  • 1

facebook

Twitter

Youtube

トップへ戻る