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11月9日午前、茨城県ひたちなか市で国交省や茨城県などが主催する「大規模津波・地震防災総合訓練」を行いました。

11月5日は「津波防災の日」。安政南海地震(1854年)の津波の際に稲に火をつけて人々を高台に避難させた「稲むらの火」の逸話(濱口 梧陵)にちなんだものです。

訓練会場の常陸那珂港は、東日本大震災でも5.4mの津波が押し寄せ、大きな被害が出ました。今回の訓練は、三陸沖から房総沖で大規模地震が発生し、10.7mの津波襲来という想定で実施。国、県、市のほか、港や周辺の企業で働く人など154の機関や団体から約1400人が参加、隣接の会場で開かれる防災フェアと合わせると約1万人参加の大規模なものです。

国交省も、北海道、東北、関東、北陸、中部、中国の各地方整備局からのTEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)や海上保安庁、気象庁など約200人が集結、情報収集や道路啓開に当たりました。

津波に対しては、まず逃げること、そして連携が大事です。今回の訓練は、陸上と海上、そして空からとの連携を実際に行い、対応を確認しました。

これからも命を守る防災対策にしっかり取り組みます。



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11月8日、インドのヴァサン海運大臣と会談しました。

インドでは、港湾、道路、鉄道といった交通インフラの整備が遅れています。以前インドを訪問した際も、インドの要人から、おいしいマンゴーを作っても港湾、道路が未整備のため、輸出できずに悔しいとの話しを聞きました。デリー・ムンバイ間産業大動脈構想を始め高速道路や高速鉄道、都市鉄道、港湾――近年、インドでは大規模インフラ整備が目白押しです。ヴァサン大臣との会談でも港湾の整備について、日本の支援に強い期待が示されました。

インフラの輸出の推進は政権の重要施策であり、成長戦略の柱。国土交通省が重要な役割を担います。私も機会を捉えて、日本の優れた技術を外国要人にPRする等トップセールスに努めていますが、最近、成果が挙がってきています。

先月29日に開通したトルコのボスポラス海峡横断鉄道。ヨーロッパとアジアを海底でつなぐ世紀の大事業を日本の企業が担いました。また、11月に入りJR東日本を含む日本企業連合が、タイ・バンコクの都市鉄道プロジェクトのシステム・メンテナンスを一括して受注しました。日本の鉄道会社を含む企業連合が海外の鉄道プロジェクトを受注するのは初めてのことです。いずれも、日本企業が有する高い技術力、運営ノウハウが評価されました。

アジア地域では、大規模インフラプロジェクトが目白押しであり、日本企業の受注に向け、次々と手を打っていくことが重要です。日本の優れた技術力や運営ノウハウのPR、相手国の実情に即したプロジェクトの提案やビジネス事業環境整備。やるべきことは一杯あります。先頭に立って頑張ります。

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世界の美しさをひとつでも多く見つけたい.JPG「世界の美しさ」とは、世界各地の想像を絶する過酷な現場、戦争、貧困といったギリギリの極限状況のなかでも"生きなければならない"、業を背負った生命から噴出する「人間の美しさ」だ。希望を見い出し、光を見付けようとする人間のむき出しの生命力と、そうした次元において発見する"人の支えの力"だ。石井さんはそこに「小さな神様」「小さな物語」を発見し、「人と人とを結びつける。人にまったく知らなかったことを伝える。人が胸の内に大切に抱えているものを肯定する。人が人を思い、支えようとする・・・・・・」という、壮絶な人間世界をドキュメンタリーとして「責任」をもって表現してくれる。人間が自分の孤独を埋め合わせてくれる存在や「ぬくもり」をいかに求めているか。それが光とか希望というものとアイデンティティの正体であることなど、指摘は鋭く温かい。

 "装飾"に満ちた世界の対極に、人間の美しさが浮き彫りにされる。石井さんの"真っすぐ"な眼でこそ見える人間世界だ。


やわらかな雇用成長戦略.jpg

成長戦略とは雇用戦略である。雇用は守るものではない。雇用は攻めであり、雇用こそ経済成長のための唯一の戦略である。成長は雇用の成長、人材成長によるしかない。成長の本質は競争ではなくアイデアであり、それを生み出すことである。GDPは資本と労働と生産性の三要素だが、まさに知識こそが重要となる。そして労働者自身が知識を蓄積する。成長をもたらすのは知識だ。

真の成長は「人」からしか生まれない。「人はどのように成長するか」「新しいしなやかな働き方(やわらかな雇用)――2つの仕事をもつキャバクラ嬢と吉野家の労働力の質の高さ」「雇用の本質――百貨店の生命線は店員の内側に蓄積されたオーラと説得力、スタバが生み出す成長の"場"」「シュウカツを廃止させよ。プレゼンではなく、中身重視、実力主義、努力する力を」――。

雇用が生まれるのを促し、支援し、柔軟性と整合的な制度を作っていく。一人ひとりが働き手として成長することと、それを支える社会にする。その雇用を生み出す活力が経済に湧き出てくることを支援せよ、という。


富山①1103.jpg    富山③1103.jpgのサムネイル画像
11月3日、富山県に行き、地元の野上国土交通副大臣とともに、砂防事業とコンパクトシティの取組みを現地で確認しました。

まず砂防事業。立山から一気に富山市に流れる常願寺川は、全国有数の勾配で流れ下る暴れ川。今も流域には石がゴロゴロしています。明治政府が招いたオランダ人技師ヨハネス・デ・レーケが「川というより滝である」と言ったほどです。水源の立山カルデラは昔から大規模な土砂崩壊を繰り返し、流出する大量の土砂を食い止めて富山平野を守るための砂防事業が明治時代から、実に100年以上も続けられています。

ヘリコプターで立山カルデラ上空から大規模な崩れの実態と砂防の施設群を確認。厳しい地形に対して様々な堰堤を連続的に築く事業が長年にわたり続けられています。スケールの大きさはすごいものです。我が国は自然条件が厳しい脆弱国土ですが、人の力、高い技術力で対応し、国土を守る防災・減災の取組みをさらに進めます。

途中、立山砂防の世界遺産登録に向けて活動する女性の会の方たちと懇談しました。

次に富山市でまちづくりを視察。石井隆一知事から、国土交通大臣表彰を受けた富岩運河環水公園と、平成27年春に北陸新幹線開業を控えた富山駅周辺のまちづくりの説明を聞き、意見交換しました。

富山市はコンパクトシティのトップランナー。「中心部の人口は5年前から転入超過」「路面電車を環状化した結果、中心部での買物や飲食の消費が増えて活気が出た」「中心部への集中投資は効果が出ており、ブレずに進めたい」――森雅志市長の説明は、具体の成果が出ているだけに説得力があります。公共交通を利用して高齢者もまちに出かける工夫、人が公共交通の周辺に住むよう誘導する工夫に知恵を感じます。私もLRT(次世代路面電車)に乗車し、バリアフリーが行き届いていることを実感しました。

国土を守る防災と、人口減少時代のまちづくり。ともにしっかり取り組みます。




プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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