061124狼花 新宿鮫Ⅸ.jpg「無間人形」から12年もたっている。久し振り(5年半)の新宿鮫の登場だ。外国人犯罪の急増と暴力団組織と警察。盗品市場、そのなかでの麻薬――鮫島はこれまでよりもハードさが薄れているような気がするが、小説にも年齢があるのだろう。
それだけに、「仙田、深見、間野」の存在感と、中国人女性「明蘭、明子」の強いはずの男に困惑を与えるほどの強い芯が際立つ。


061116世界の日本人 ジョーク集.jpgこの種の本はあまり読まないが、率直にいって大変面白かった。「日本人とは何か」が、「日本人は世界の人々からどう観られているか」によって描かれている。

「最先端技術をもった優秀で正確、真面目、勤勉な日本人」「裕福な日本」「集団行動をし、ユーモアのない笑わない日本人」などが、次々に描かれる。

ジョークよりも、リキミのない解説がいい。


061110チーム・バチスタの栄光.jpg2005年「このミステリーがすごい!」大賞受賞作の「チーム・バチスタの崩壊」。満場一致の受賞作らしい面白さ。
左心室縮小形成術である「バチスタ手術」の天才外科医に訪れた術中死。執刀ミスか医療事故か殺人か。
出世欲のない鈍な田口とインテリ・ヤクザで異能の白鳥、天才外科医の桐生、思慮深い病院長・高階と全ての人のキャラクターが個性豊かに林立する。


格差社会.jpg8年前、橘木さんの「日本の経済格差」は、ジニ係数を一般で使われる言葉にしてしまうほどの話題を呼んだが、今回の「格差社会」は、格差の現状と世界から見た日本社会の現状を、冷静に分析している。
こうした本は分析で終わることが多いが、第5章の処方箋は、かなりの分量を占めており、「税制における累進性」「雇用格差について貧困層を少なくする努力、同一労働・同一賃金、最低賃金制度の充実」「脱ニート・フリーターのための職業訓練への公共部門の関与」

「地域の力を引き出す街づくり戦略」「奨学金制度と公教育改革」「生活保護、失業保険制度の見直し(充実)」「税や社会保障制度の所得再分配効果の低下への対応」などを提起している。少子高齢社会、日本型慣行、雇用情勢の変化など、激変とせめぎ合いのなかで、国民の選択に委ねられるが、それであればあるほど、政治がどう提起するかだ。


職人ことばの「技と粋」.jpg「切羽詰まる」「段取り八分」「石の声を聞く」「切れ味を耳で聞く」「ゆうれい線」「木殺し」「靴の殺し」「糊十年、染十年」手筋」――。
日本の職人たちの匠の技と心意気。そして文化や伝統の奥ゆきと深さ。働くことの深さ。そうしたことを旋盤工として生きた小関さんがまとめている。こうした世界をまさに「生かす」か「殺す」か。それは文化と伝統、そして社会自体の深さを「生かす」か、「殺す」かでもある。

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プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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