2015年~世界の真実.jpg

世界は今、どうなっているか。どう動いているか。その裏には何があるのか。そして今後、どうなるのか。日本はどうすべきか。副題には「これは単なる予測ではない、すでに見えている現実だ!」とある。主題は「いま日本が直面しているのは、東アジアでの"冷戦"が終結するプロセスにある流れが生んだ状況なのだ」と指摘する。


「着実な日本経済とアメリカ経済」「シェールガス革命のインパクト」「中国経済とシャドーバンキング」「北朝鮮、韓国の直面する問題」「EU、ロシア、中東の状況」「2015年、日本の課題」などについて、直言している。政治的な分析以上に、背後にあるエネルギー、ものづくり現場など生のデータと、生の情報から、その構造を剔抉している。


昨夜のカレー、明日のパン.jpg

温かさがにじみ出る。庭の広い古い家に住む夫を若くして亡くしたテツコとギフ(義父)の暮らし。お人好しの面があるギフや彼氏。悲しみも静かに時間の経過とともに変化していく。「本当にあったことでも、いずれそれは記憶の中で、曖昧になってゆくだろう。本当かどうかなんて、どうでもいい気がした。そういう記憶をまといながら、どこへ行くのかわからないけど、オレはゆるやかに変化していくんだ。・・・・・・」「人は変わってゆくんだよ。それは、とても過酷なことだと思う。でもね、でも同時に、そのことだけが人を救ってくれるのよ」・・・・・・。


「動くことは生きること。生きることは動くこと。・・・・・・この世に、損も得もありません」「でも、たぶん、自分はおめおめと生きているのだ、と思った」「オレ、くたくたになるまで生きるわ」「オレたちってさ、生死を共にしてんだよなぁ」――。悲しみや深刻な場面にも、日常を非日常によって越えていく「親父の背中」「おじさんの哲学」のよう。


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人口減少社会は目の前にある。このままいくと896の市町村が消滅する危機にある。副題に「東京一極集中が招く人口急減」とあるように、東京が全国の若者、若い女性を吸い込んでいく"ブラックホール"になる。減少を続ける若年女性人口の予測から、かなり大胆にデータを突きつける。


地方創生の意味が明確に浮かび上がる。国交省として私の長年の政治テーマであった「国土のグランドデザイン2050」を今年7月に打ち出した。個性ある都市を、そして連携で圏域を形成する「コンパクト+ネットワーク」「対流促進型の国土形成」だ。本書は、「人口急減社会への警鐘」を序章とし、「極点社会の到来」「求められる国家戦略(長期ビジョンと統合戦略の策定)」「東京一極集中に歯止めをかける("防衛・反転線"の構築、人口流出を食い止めるダム機能・地方中核都市の形成、コンパクトシティ)」「国民の希望をかなえる――少子化対策(希望出生率は1.8、人口の超長期統計、結婚・妊娠・出産・育児に厳しい日本社会と企業における働き方の変革)」「未来日本の縮図として北海道の地域戦略」「地域が活きる6モデル」――などについて述べている。


論議を急ぎ深め、前に進めたい。


土木女子 どぼじょの魅力、つまっています.jpg

松本小夢さんのマンガに「ドボジョ!」がある。本書は「ドボ女」の写真集。女性が土木の現場でヘルメット、作業衣で、元気に、しっかり働いている姿を知ってもらうには写真がいい。それも仕事中とそうではない時の姿、そのギャップも知ってもらうと面白いのではないか。そうしたことから生まれたのが、この「業界初! 土木女子写真集」だ。
 

20人の女性が登場している。私はそのうちの4人と懇談をしている。8月には外環の現場で、9月は大臣室でもお会いした。いずれもしっかりした意志が感じられ、子育てしながら頑張っている人もいる。


女性の活躍は、今後、日本で不可欠だ。そのため建設現場でいえば、「トイレ」とか「更衣室」、子育て支援環境などを整える必要がある。現場監督が女性だと「汚い」「キツイ」と思われがちな現場が変わると喜ばれている。


「ドボジョ」「建設なでしこ」「トラガール(トラック運転女子)」が元気で、「現場男子」に勢いがつくと、日本の未来に希望が出てくる。


なぜローカル経済から日本は甦るのか.jpg

「GとLの経済成長戦略」と副題にある。グローバルな経済圏で活動する産業、企業、人材に関わる話と、ローカルに密着せざるを得ない経済圏の問題は、かなり様相が異なる。Gの世界とLの世界を区分して観察し、成長を探る。GかLかではなく、GはGとして、LはLとして最適な政策を選択・遂行していく。そこに「GもLも」で行ける道が開かれる。


Gで勝ち抜くには、グローバル高度機能に特化した産業立地政策、超がつくほどの高度人材など、ビジネスオリンピックを勝ち抜く施策がカギとなる。法人税引き下げも、要は投資を呼び込む魅力的な場をつくること、産業立地競争力を高めるという問題だ。


そしてローカル経済圏だ。「じつはほとんどの産業がローカル経済圏のプレーヤー」「淘汰が起きにくいローカル経済圏では穏やかな退出と集約化で寡占的安定へ」「地方発のグローバル企業とかカリスマ経営者が必要なのではない」「中小企業政策を大転換させよ(個人保証や信用保証協会・・・)」「地方の組成は、集約によるコンパクトシティ化と駅前商店街の復活」「"モノ"から"コト"消費の時代へ」・・・・・・。Gの世界で活躍する冨山さんは、東日本の路線バスを中心とする公共交通機関を「地域住民との"共創"関係を構築」して実らせた人でもある。人口減少・超高齢社会日本の現在から未来への課題に、切れ味ある示唆を与えてくれている。

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プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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