佐賀のがばいばあちゃん.JPG漫才では「やすきよ」「B&B」が好きだ。エンタの神様も見て、面白いものもあるが、漫才という芸に至っていないものも多い。

この「佐賀のばあちゃん」そして「炭坑美人」「東京タワー」など、これらはいずれも九州の母親だが、健康的で底抜けに明るくて、たくましいし、情がある。貧乏生活だが、知恵があってケチでない。島田洋七は私と同じ昭広という名前だった。


インテリジェンス 武器なき戦争.JPG東京は、極秘情報が集結するインテリジェンス都市である。武器なき戦争が、昔も今もあり、「日本版NSC」というが、「人材を育てるのが先で、組織をつくるのは最終段階」という。

(1)諜報――ポジティブ・インテリジェンス
(2)防諜――カウンター・インテリジェンス
(3)宣伝
(4)謀略
――こうしたインテリジェンス。

アンドロポフ死去を世界に先駆けて発信した東郷和彦電。第1次湾岸戦争勃発の時のテヘラン発・斉藤邦彦電などが紹介されている。ますます重要な時を迎えている。


早咲きの花.JPG「子どもたちの戦友」を映画化のために「早咲きの花――子どもたちの戦友」に改題。私の出身校、愛知県豊橋市の時習館高校の校庭の碑「早咲きの花が散った 美しく」を題名としている。

昭和18年、東京から豊橋の国民学校への転校した真次たちの兄弟。貧しい。戦争。けんかは日常。友情。子どもたちの目は輝いていた。なぜ輝いていたのか。それは「少年たちの友情は彼らが戦友であったからだ。友のために何かしなければ生きていけなかったである」――。

映画とともに、その原作を読んだ。


60年代って何?.jpg60年代というのは昭和35年から44年。私は39年に故郷を離れて大学入学。その年が東京オリンピック、そして公明党の結成も39年だ。映画「3丁目の夕日」のあとの高度成長。高揚感のある、グングンと音がするような勢いがあった印象的な年だ。

この本は、60年代の「ラブ・アンド・ピース」(性の解放と反戦運動)の時代を論じているが、クリントン政権とブッシュ政権を浮き彫りにしている。

つまり、ラディカル・リベラリズムの60年代の修正者として、元のリベラリズムに戻そうとした人々がクリントン政権を支え、その60年代のラディカル・リベラリズムを嫌悪した人々が、クリントンへの対置だけでなく父ブッシュの「おもいやりのある保守主義」をも否定してラディカル・コンサーバティブとしてブッシュ政権を生み出したという。

60年代のアメリカ――ロックに酔いしれ、ファックをし、同性を愛し、乱交、激しい言葉、アジ。マーチン・ルーサー・キング、ケネディ兄弟、ノーマン・メイラー、マルコムX、ジョン・レノン、スチューデントパワー、そしてベトナム戦争、世界では文革、チェコ事件・・・・・・。日本の団塊の世代も、くっきりとその時代がかなり原点的な心象風景として刻み込まれている。

石川好さんしか書けない印象的な本だ。「四文字言葉には気をつけよ」だ。


よく考えてみると、日本の未来はこうなります。.jpg「国民の期待は理非曲直を正すことが主で、景気回復は従である」「今、日本で構造改革の原動力となっているのは、赤字の力と道議の力、常識の力」とし、「主義にかぶれた国は暴走して自らを危うくする」「現実主義に立てばイデオロギーで暴走することがなくなる」という。
そして「狂人とは理性以外のすべてを失った人のことである(理性だけで全てを割り切る人は狂人である)」(英の作家、批評家のチェスタートンの言葉)を紹介している。

現実を直視せよ、頭の中を一度洗ってみよというような声が聞こえてくるようだが、日本を誇り、その持つ力を"意志"として世界に示していけば、「世界は日本化する」という。また「中流」と「中産」の混同を指摘し、階級社会のポジションであり、「中流精神」を示す。

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プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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