政治コラム 太田の政界ぶちかましCOLUMN

NO.155 ポストコロナ時代の住宅づくり/「脱炭素」「デジタル化」「高齢社会」に対応

2021年10月12日

静岡県裾野市に「ウーブン・シティ」がつくられる。これは、スマートホーム、自動運転、ロボットなど、最先端の技術を導入するこれまでにない都市づくり。脱炭素社会にも対応した新しい住まい方を実現する意欲的な取り組みだ。

住宅は人間の生活を支える重要な基盤。これまでも、激動する時代とともに変遷してきた。時代と社会の課題を解決する先駆的役割を担ってきたと言ってもよい。これからの日本経済においても、「消費」「設備投資」「公共事業」とともに、「住宅」が重要な要素であることは間違いない。

ポストコロナの時代は、「脱炭素社会」「デジタル社会」「超高齢社会」への対応にかかっている。いずれも、これからの住宅・都市づくりに関係しているテーマだ。

1634004616919.jpgまず「脱炭素社会」。我が国が掲げる目標は、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」だ。その実現に向けて、2030年度に2013年度と比べて46%削減させることが当面の目標になっている。日本全体のCO2排出量の約15%を占める家庭部門の削減目標は66%。その達成には、住宅の省エネ化が鍵を握っている。

住宅の省エネ化を実現するためには、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)やLCCM(ライフサイクル・カーボン・マイナス住宅)の普及を進めることが重要だ。断熱性・気密性を高め、太陽光発電や高性能の給湯設備を導入することで、住宅でのCO2排出を実質ゼロ、長期的にみればマイナスにすることが可能になる。省エネ住宅の新築やリフォームへの補助を拡充するなど、強力に進めていかなければならない。

住宅と自動車の間でエネルギーを共有し融通するシステムも生まれている。電気自動車を住宅につなげて電力を供給することが可能で、省エネに加えて、災害などで停電になったときの非常電源としても活用できる。

木造住宅も脱炭素化の有効な手段だ。木材は断熱性に優れている上に、鉄やコンクリートに比べて建設時のCO2排出量を大幅に抑えることが可能。さらに、木材は伐採後も生きており、CO2を吸収・固定する効果がある。CLT(直交集成板)を使って中高層住宅も木造で建築することが可能になっており、木造住宅の普及に力を入れていかなければならない。

次に「デジタル社会」。今すでに、IoTが住宅にも取り入れられ、家中の家電をスマホでコントロールすることも可能になっている。データを活用してエネルギーの使い方をコントロールすれば、脱炭素にも効果がある。

また、デジタル社会の新しいライフスタイルに対応する住宅へのニーズもある。デジタル社会の働き方として、テレワークは、ポストコロナの時代になっても普及・定着していくはずだ。在宅学習の機会も増えていくだろう。このため、テレワークや在宅学習のための個室を備えた住宅が求められている。家族が自宅で過ごす時間が増えることで、ゆとりあるスペースが望ましい。さらに、テレワークの普及で、自然豊かな郊外や地方に移住する動きも出ている。都心に住まいの拠点を持ったまま地方でも暮らす「二地域居住」により、地方の空き家を第二の住まいとして活用することにもなるだろう。
  
1634004629932.jpgそして「超高齢社会」。高齢者が健康で安心して暮らせる住宅にするためには、転倒を防ぐためのバリアフリー化や、温度差による入浴時のヒートショックを防止する高い断熱性を備えた住宅の整備を進める必要がある。ICTを活用した健康管理や見守りサービスも有効だ。

高齢者が安心して暮らすことができる地域の環境整備も必要になる。医療・福祉・介護と連携したスマートウェルネス住宅・シティを実現していくことが、これからの大きな方向性になる。

これからの時代の変化に対応する住宅・都市づくりは、ポストコロナの時代における大きな成長戦略になる。

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