3日、岡本みつなり衆院議員とともに、地元の北区で街頭演説と、地域まわりを行いました。
岡本みつなり衆院議員は、「ワクチン接種が進むように党をあげて推進してきた。北区では、100か所程度の診療所、クリニックなどで接種ができるよう、調整・準備をしている。これがスムーズに進むよう、国からの情報提供など緊密に連携したい」と、力強く語りました。
私は、「大阪、兵庫、宮城では"まん延防止等重点措置"が5日から適用される。感染の拡大を何としても食い止めるべく、地域・業種等を限定し、踏み込んで規制するというものだ。東京でも感染者数が増加しており、東京で現在打ち出されている措置に協力をしていただき、感染拡大を防がなくてはならない」「世界的にワクチンの争奪戦になっている。公明党は、ワクチンの確保と接種の推進に努力してきたが、さらに力をいれたい」「厳しい打撃を受けている生活者への支援、企業・事業主支援、医療支援などに力を入れる」などと、話しました。
多くの方々から声を寄せていただきました。
「ママがね、ボケちゃったみたいなんだよ」と、江別市に住む智代に函館の妹・乃理から母・サトミのことで電話が入る。「パパ(猛夫)はさ、お姉ちゃんにだけは自分たちの弱みを握られたくないから、自分からは頼れないわけよ・・・・・・」という。物語は「智代」の話、智代の夫・片野啓介の弟・涼介の嫁となる「陽紅」の話、「乃理」、「紀和」、認知症になったサトミの姉「登美子」の話とリレーでつなぐ。人生には"店じまい"という仕事をやめる時もあれば、年老いて「家族じまい」という人生の区切りをつけなくてはならない時も来る。誰人も逃れることのできない身につまされる話だ。
「ふたりを単位にして始まった家族は、子供を産んで巣立ちを迎え、またふたりに戻る。そして、最後はひとりになって記憶も散り、家族としての役割を終える。人の世は伸びては縮む蛇腹のようだ」「この道は果たして、戻る道なのか征く道なのか――長い直線道路の中央には、午後の日を浴びた白線が続いていた」「徹は人として、何ひとつ間違ったことは言っていない――自分はもしかしたら彼の『何ひとつ間違っていないこと』がきついのではないか。そう思ったところで、美しく撚られていた何本もの糸の、細い一本がぷつんと切れた」「夫は、自分が初めて産んだ子供だと思えばいいのだった。そして、母も子供へと戻ってゆき、父もやがてこの世を去る。乃理の人生はあらゆるものの『母』になることで美しい虹を描き、宝の埋まったところへ着地するはずだ」「離婚してもずっと『良き父』を演じていた男の娘は『良い男』のイミテーションと本物の違いが分からない女に育ってしまった」「新しい一歩を選び取り、自分たちは元家族という関係も終えようとしている――自発的に『終える』のだった。終いではなく、仕舞いだ」「わたし、今日で母さんを捨てることにしたから、よろしく」「結局、別れずにいた亭主とふたり・・・・・・お互いを捨て合うことの出来なかった夫婦は、足並みの揃わない老いとどう付き合っていくのか」・・・・・・。
折り合いをつけながら渡る生老病死の人生を、赤裸々に、また精緻に、巧みな表現で描く。
地球が新たな年代に突入した「人新生(ひとしんせい)」(ノーベル化学賞受賞のパウル・クルッツェンが地質学的に見て名付けた)。人工物が地球の表面を覆い尽くした時代の「人新生」。人類の経済活動が地球を破壊する「人新生」=環境危機の時代。レジ袋やプラゴミ削減などの温暖化対策も、新たな経済成長を企図するグリーン・ニューディールも、政府や企業あげてのSDGsも、ノーベル経済学賞(2018年)ノードハウスの気候変動の経済学も人新生の気候変動対策にはならない。資本主義の際限なき利瀾追求、経済成長ある限り、地球環境が危機に陥るのは必然であり、資本主義による収奪は労働だけではなく、地球環境全体なのだ、と言い切る。スティグリッツの「プログレッシブ・キャピタリズム」も、広井良典の「定常化社会」も、「技術革新の加速化」も資本主義を止めない限り、脱成長はできないという。
ヒントは晩期マルクスの思想のなかにあり、マイケル・ハート等のいう「コモン」という概念だ。晩期マルクスは「生産力至上主義とヨーロッパ中心主義」の進歩史視を転換し、エコロジカルな視点を抱いていたという。「脱成長コミュニズム」という訳だ。「"コモン"を取り戻すのがコミュニズム」「"コモン"のポイントは、人々が生産手段を自律的・水平的に共同管理する」というが、具体策の例として「市民電力やエネルギー協同組合による再生エネルギーの普及」「耕作放棄地への太陽光パネルの設置」「ワーカーズ・コープ」「人工的希少性の領域を減らし、消費主義・物質主義から決別した"ラディカルな潤沢さ"の増加」「使用価値(有用性)に重きを置いた経済に転換して、大量生産・大量消費から脱却する」「生産の目的を商品としての"価値"の増大ではなく"使用価値"にして、生産を社会的な計画のもとに置く」「バルセロナの気候非常事態宣言」などを紹介、指摘する。「資本と労働」「下部構造が上部構造を決定する」等、19世紀のマルクスにこだわる必要はないし、無理があるのではないか。矛盾撞着の人間、喜怒哀楽・生老病死の人間論、依正不二の人間哲学がヨーロッパ近代に不足し、人間と自然の対立図式が内包されていること等の自覚をもって、地球環境問題に取り組むことが不可欠だと思う。地球環境が深刻な危機にあることは間違いないのだから。
「東京を水と緑の都に」「水質の悪い外濠・日本橋川の浄化、玉川上水の清流復活」――。29日、これらを掲げる公明党東京都本部の「水と緑の回廊PT」(顧問=太田昭宏、座長=竹谷とし子参院議員)が東京都庁で行われました。これには、国交省と内閣府、東京都の関係部局長、「玉川上水・分水網を生かした水循環都市東京連絡会」(代表=山田正・中央大学教授)と、公明党の 国会・都議会議員の四者が集合、それぞれの進捗状況の報告と質疑・要望を行いました。かなり進展し、まとまってきており、期待が広がります。
とくに、「外濠の浄化・水質改善」は具体的に「アオコ等の除去」「導水に向けた現況調査・基本計画」が行われることが決定。そのために「玉川上水からの導水を視野に入れ、環境整備と導水への道を進める」「あわせて、東京全体の防災の対策・水害対策、緊急時の水利用を計画して進める」などのグランドデザインが、このたび「2030年をめざす未来の東京戦略」に正式に掲げられ、かつ東京都の来年度予算にも計上されました。「水の都・東京」の本格化へ進む大きな一歩です。水辺空間が玉川上水、外濠や日本橋川に広がり、憩いの場や観光や緊急利水にも道が開かれ始めました。時間がかかりますが、「今やればできる。今、スタートしよう」と結束し頑張っています。
国際諜報戦争に鈍感な日本。インテリジェンス、経済安全保障の重要性は、「米中衝突の危険」「AI・IoTなどテクノロジーの加速化、サイバー攻撃の激化」を基本構造としてますます増大する。電話・インターネット・無線などを傍受し分析する「シギント」、新聞・雑誌・テレビ等の公開情報を分析する「オシント」、人間力を真髄とする「ヒューミント」。「戦後の日本は、対外情報組織を持とうとしなかった。望まれなかったのだ。警備・公安警察や外務・防衛の情報部門はあるものの、インテリジェンス・オフィサーを海外に配していない。加えて彼らは自らの組織への忠誠心が強い・・・・・・その点で公安調査庁は、政府の情報コミュニティに属しながら人目も惹かず、メディアも関心を払おうとしない。『最小にして最弱の諜報機関』と見なされているが、いつの日か意外に有効な手本として使えるかもしれない」・・・・・・。そんな公安調査庁に目立たないマンガオタクの青年・梶壮太が入庁した。勤め先は神戸公安調査事務所。ある日、丘陵に建つ外国人住宅地をジョギング中、「中国人・中国資本による不動産買収・働きかけ事案」というパソコンの一画面が蘇り、「建設計画のお知らせ」の表示板がフラッシュ・バックする。このことから、北朝鮮の貨物船が戦闘機を密輸しようとした「清川江事件」、神戸の船舶関係のシップキャンドラーに始まるエバーディール社、自動車・トラックの専用船は「死に船」にするが「生き船」にする裏の世界、バングラデシュの「巨船の墓場」、回り回って「空母」に・・・・・・。北朝鮮・中国・ウクライナ、そして米英がからむ国際諜報戦線に足を踏み入れていく。恐るべき世界だ。
「21世紀のグレートゲームが東アジアの地で幕をあけ、日本が米中角逐の新たな舞台となりつつある・・・・・・」「スティーブンは、いま香港のヴィクトリアピークに住み、北京から聞こえてくる鼓動にじっと耳を澄ましている。対決と対話の糸、その意図を精緻に掴むためにも、大陸を望む日本に情報拠点を設け、信頼できる僚友を得なければ――」とこの小説でいう。世界の大変化と激動、その水面下でのインテリジェンスの攻防戦の緊迫が描かれる。
「泣かずのカッコウ」――「カッコウは他の鳥の巣に卵をそっと産みつけて孵化させる。托卵という不思議な習性をもっている。偽装の技や」「俺たちは、戦後日本の情報コミュニティのなかで、最小にして最弱のインテリジェンス機関に甘んじてきた。そのおかげで、同業者やメディアの関心を惹くこともなかった。深い森にひっそりと棲息するカッコウの群れみたいなもんや」。その公安調査庁を描く。