「新しい日本」を創ろう。変わらぬ産業構造、長引くデフレ、人口減少もあって、ただでさえ衰退が懸念される日本が、東日本大震災によって致命的打撃を受
け、トドメを刺されてはならない。これまでの延長線上の復旧では衰退は必至。岐路だ。新しい日本を創る契機にしよう。東北を「太陽経済」都市圏にしよう、
再生エネルギーにシフトしよう。自然と共生する太陽経済国家・世界に開かれた活力ある経済にしよう。高齢化が進もうと、人口減少となろうが、日本に魅力が
あれば資金・人材・技術・経営力は集まってくる。島田晴雄さんは、そういいつつ、日本経済はデフレ、人口減少、農業・医療・教育・行政・原発事故と「かな
りの重病」。それゆえに、たんなる理想論やスローガンではなく、実行過程を明示することが大切だという。今の震災の分析、経済の分析、エネルギーの分析を
しつつ、現場を歩いた現場感覚・皮膚感覚から「今やるべきこと」を具体的に提示する。しかも、大前研一氏、平井憲夫氏、飯田哲也氏、山崎養世氏らの主張も
イデオロギーにとらわれず引用している。今の証言と緊急提言の書。
公務員は"身分保障"で守られている。省益を求める。内向きの論理で国民の為に働くシステムでない。公務員制度改革をやらないと、この国難・日本は新しい
スタートができない。改革を進めると思われた民主党政権では逆走している。政治家も公務員も、国家・国民の為に死にもの狂いで働かないと未来はない。経産
省の現役・古賀茂明さんはそう言い、とくにこの10数年、自らかかわってきた問題についてその考えと行動を明らかにしている。改革断行には強い意志ととも
に揺るがぬ行動理念が必要だが、あわせて痛みは常に弱者に来るゆえに弱者への配慮が大切。善悪の二元論を越えた如実知見が大事だと私は思っている
今風に言えば、「コワーイ」ということになろう。以前なら「世にも不思議な物語」か。愛する夫婦の"心の秘密"、仏法でいうマナ識(七識)、八識のアラヤ
識の世界が、ある瞬間、浮かびあがる。夫婦、親子、友人――しかし、各人の意識の深層は当然、独立している。何気ない日常を描きつつ、最後に人間の怖さを
見せつけるドンデン返し。そんな短編が続くが、放送作家らしいドラマ性が面白すぎてちょっとクサイ。
「自然エネルギーと共同体自治に向けて」という副題。市場や国家などシステム過剰依存による共同体空洞化が、孤独死・乳幼児虐待放置など、あらゆる場面
で噴出しており、共同体自治へ向かうことが大切だ。それはエネルギーも同じで、電力会社も電源種も自家発電も選べる国に脱皮せよ(先進国標準だ)。エネル
ギーや物に頼らなくても幸せに溢れた社会がある――そう宮台さんはいう。飯田市や上関原発に隣接する祝島でのエネルギーや共同体自治の動きを、二人はさま
ざま紹介する。
原発反対・原発推進の構図を脱し、情の日本思考を越えるには、相当な広範、重厚な論議と実証の積み重ねが必要だ。
放射線が人体に与える影響について、これ以上わかりやすく解説はできないほど。言葉と単位、積算――定義から語る。放射線を「正しく怖がる」ことが大切と
説く。大量の被ばくとなると、「同時多発的」にDNAの切断が発生するが、一方で細胞は放射線によるダメージには「慣れて」おり、DNAのキズを「修復」
する能力を身につけている。100ミリシーベルト以下については、「より安全」の確率的影響を述べている。
