副題に「創業への極意を探る」とあり、創業者が語る成功の5つの条件が述べられている。これほどの経済の激震のなかで倒産も吸収合併もされないで、逆に大
きく伸びている7社(AOKIホールディングス、ニトリ、ファンケル、カプコン、スターツコーポレーション、ドトールコーヒー、富士ソフト)が紹介されて
いる。
いずれの会社もしっかりした理念、コンセプトがあり、常に勇気をもって前に進めている。似鳥さん、鳥羽さんなど7人はいずれもそれぞれすごい。
グローバリゼーションのなかで、21世紀の世界の安全保障をどう考えるか。ブレア政権の外交戦略、EUの安全保障戦略の基盤となる「新リベラル帝国主義」
を提唱したロバート・クーパーは、3つのカテゴリーに分類して考える。国家としての発展度・成熟度からいって「プレ近代(国家以前のカオス)」「近代(国
民国家)」そして「ポスト近代」だ。そしてEUが常に念頭にあると思うが、「近代」に属する国民国家群が、国境線を絶対視して内政と外交を峻別する「近
代」を脱却してポスト近代的関係を構築することだという。
最近読まれているという。昨年までの数年間、こういう題名の本は「公共事業悪玉論」の大合唱にかき消され、全く見向きもされなかった。「ムダな公共事業は
削る。必要な公共事業はやる」「不況期であれば必要な公共事業を前倒ししてでもやる」「国土のグランドデザインを21世紀型に描き、空港・港湾・道路の
ネットワーク、更に新しい時代の街づくりに努める」――そうしたことは当たり前の責務でもある。治山・治水・利水・耐震もだ。藤井さんは、公共事業に関わ
る誤った風潮を論破している。
藤井さんは京大土木の教授だが、技術屋にとどまらず意欲的だ。
平和、外交、安全保障、地球環境問題等を包括的にとらえる良書。国際社会の複雑な情勢を考える場合、それぞれの問題にはそれぞれの長きにわたる歴史的経緯
がある。今の瞬間のみの判断では過ちをおかす。東大駒場のキャンパスの「国際関係論」の講義に基づいて執筆されているが、教科書以上の外交の現場を踏まえ
たバランスの良い整理された深さが醸し出されている。
この社会の礎となる人間が崩れ、社会の底が抜けている。生活が崩れている。
空気は読まない。そう鎌田さんはいう。空気に流されない、空気に負けない、空気をかきまわせ、空気をつくり出せ、そして空気に染まってみることも。空気を変え、あったか空気で巻き込み、押し込め。
人のやさしさ――せっぱつまって困っている人を手助けする人へのやさしさが繰り返し、繰り返し述べられている。心を育て、心を鍛え、心を豊かにする心あたたかい人間が紹介され描き出されている。素晴らしい。
