政治コラム 太田の政界ぶちかましCOLUMN

太田昭宏の政界ぶちかまし☆59

2008年5月14日

先週、中国の胡錦涛国家主席が来日し、私も会談を行った。国家主席の来日は1998年の江沢民氏以来10年ぶりで、本人の来日も同じく10年ぶりだ。

21世紀の日中関係は単に友好関係を築くというだけではなく、共に難題を直視し解決する、大局的視点から戦略的互恵関係という一段階上の関係強化が大きな課題になってくる。

中国の経済発展は著しく、日本との相互依存の関係はますます深くなっている。このため、経済や環境はもとよりのこと、中国製冷凍ギョーザ中毒事件をはじめとする食の問題や知的所有権の問題などで、しっかりと課題を共有しながら、関係を強化することが大事なのだ。

両国関係の基本原則を記した日中共同声明(72年)や日中平和友好条約(78年)などに続き、今回の福田康夫首相と胡氏との日中首脳会談で、第4の文書ともいうべき新たな共同声明がまとまった意義は大きい。

特に今回は、環境問題についてもう一つの共同声明がまとめられ、(2013年以降の温室効果ガス削減枠組みを定める)ポスト京都議定書への中国の協力が正式に表明されたことも大きな成果だ。

実は私が胡氏と初めて会ったのは20年以上も前の198年。胡氏が初来日したときだった。そのときの印象が強かったようで胡氏も覚えていて、懐かしむような柔和な表情を見せた。それもあって、率直な会談ができ、戦略的互恵関係の具体化、深化とともに、チベット問題や東シナ海のガス田開発問題などについて意見交換した。

私が胡氏に強調したのが青少年交流の加速化だ。「青年時代からの日中交流が大事だ」と言うと、胡氏は深くうなずいていた。実際、胡氏は今回の来日で、若者の集まる早稲田大学で講演し、日中青少年友好交流年の日本としての開幕式にも参列した。毎年4000人規模での青少年交流も決まった。

青年は純粋なだけに過去よりも未来を志向するが、反日や嫌中感情にも敏感に反応する。「リバー(river)」を挟んで対立するという意味合いから、「ライバル(rival)」という言葉が生まれたという。それだけに先入観のない若者が、川に架けられた橋を素直に渡ることができる基盤作りが重要なのだ。

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