政治コラム 太田の政界ぶちかましCOLUMN

太田昭宏の政界ぶちかまし☆73

2008年12月17日

師走を迎え、寒さが厳しくなり、インフルエンザが流行する季節となった。予防注射を打った人も多いと思う。しかし、私がより心配しているのが「いつ起こるかが問題」といわれている「新型インフルエンザ」だ。

このところ企業などでも、新型インフルエンザ対策について講習会が開かれたり、マスクの備蓄が進められたりしていると聞く。私が地方自治体を訪問すると、知事から「具体的にどのような対策を推進すればいいか」と相談や要望を受けることもある。

新型インフルエンザは、鳥のインフルエンザウイルスが変異して、人と人の間での伝播力を獲得することで誕生する。このようなウイルスに、人類は免疫力をもっていない。いったん発生すれば世界規模の大流行となり、甚大な健康被害と、社会・経済機能の破綻を引き起こす可能性がある。

大流行した場合、日本での死者数は64万人、最悪214万人にのぼるという調査結果もある。新型インフルエンザは目に見えない脅威であり、医療の枠に止まらず国家の危機管理の問題なのだ。

私は、第一次補正予算は年末対策、第二次補正は年度末対策といってきた。実はこの第一次補正の中に新型インフルエンザ対策が含まれている。抗インフルエンザウイルス薬(タミフル・リレンザ)の備蓄を、国民の約23%分から45%分まで引き上げるための386億円、プレパンデミックワクチン1千万人分を追加備蓄するための59億円、患者が入院する医療機関の設備整備のための30億円などである。我々の強い主張が反映した結果でもある。

さらに政府は、このほど「新型インフルエンザ対策行動計画(改定案)」や「新型インフルエンザ対策ガイドライン(案)」を公表し、感染拡大防止への地方自治体や企業、家庭の具体的対策を呼びかけた。

私は以前にもこの連載で「知識のワクチン」と書いたが、一人一人が正しい知識を持つことが基本である。風邪をひいたら出歩かず、マスクをし、咳やくしゃみをするときにはティッシュなどで口と鼻を被うなど、感染拡大防止の習慣を日頃から心がけたい。いたずらに危機感をあおる必要はないが、備えあれば憂いなし。自分ひとりだけでなく、社会全体、世界全体でまさに「水も漏らさぬ準備態勢」が重要なのだ。
(公明党代表)=隔週火曜掲載

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