政治コラム 太田の政界ぶちかましCOLUMN

NO.13 ゲリラ豪雨、深層崩壊への本格的取組みを

2010年7月24日

雨の降り方がおかしい。ゲリラ豪雨、集中豪雨による被害が頻発している。7月5日の夜、板橋区で107mm/hという記録的なゲリラ豪雨もあり、石神井川下流の私の地元・東京北区で、浸水被害が起きた。前が見えないほどフロント・ガラスを打ちつける猛烈な雨を、遊説先から戻る高速道路の上で受けて、その夜はただちに現場に駆けつけた。なかでも堀船地域は石神井川があふれ、明治通りが400mにもわたって冠水。ガードレールを超える深刻な浸水被害となった。考えることは、「二度と起こさないためにどうするか」という一点だ。

先憂後楽の政治
「先憂後楽」は政治の基本だ。「為政者は民の前に痛みを知り、民の後に喜びを知るべし」という言葉がある。「今の日本の政治家は民より先に自分たちが喜んでいる」という苦言が新聞紙上にあったが、今の民主党政権には庶民の痛みや国家の危機感を察知する心が決定的に欠如している。

豪雨対策――現在のゲリラ豪雨(短時間で局地的)と集中豪雨(梅雨末期に100キロ規模の範囲で起きる)は、明らかに異常事態であり、しかもそれが常態化している。地球温暖化が進むと豪雨や台風が増えることは国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の指摘するところだ。原因はまだ断定できないが、気温が上昇し、海水の熱膨張や蒸発散量の増加により、台風の強度増加や降水量の変化、豪雨や渇水の発生頻度の増加する可能性の高いことが指摘されている。

もちろん、原因究明は大事だが、現在の基準である50mm/hを上回る降水量の発生回数が増えていることは間違いない。データを見ると、ここ10年間の年平均は239回、30年前の1.5倍だ。2007年以降、100mm/hを超えたところが9回もある。

雨の降り方は変わった。構造変化が起きている。政治が先憂し、腹を決めて抜本的に乗り出す今年は分水嶺の年とすべきである。

焦点とすべきは (1)都市部におけるゲリラ豪雨対策 (2)中山間地における土石流、土砂災害――の2つだ。そこに迫るべきはハードとソフト両面の対策だ。

都市部のゲリラ豪雨対策
まず都市部におけるゲリラ豪雨対策だ。

●50mm/h基準で良いのか抜本的検討に踏み込むこと(原因はともかくすでに75mm/hを超え、さらに100mm/hを超える豪雨が頻発している現実の直視)

●75mm/hに対応できるよう貯留管の拡充や既設の貯水池等の連結・有効利用、下水管などのハード面の拡充

●監視体制、XバンドMP(マルチパラメーター)レーダー網の整備、素早い情報提供体制

●75mm/hまではハードで、それを上回る部分はソフト面で対応を考える。公共施設等の貯留浸透施設整備、既存の溜池や池沼の改良、住宅の雨だめ・貯留用タンク、各家庭のトイレや風呂の排水の協力体制などソフト面の拡充で100mm/h対応をめざす。

●サッカー・ワールドカップで日本の試合が行われた日の水道使用量が、ハーフタイムに入った瞬間、急速に増加しており、これはトイレに行った人が多いと推測されている。これは、トイレや風呂の排水が無視できない量であることを示している。

これまで、東京を守る為に埼玉県や環七の下に大規模貯水池を築いてきているが、それでもなお対応できないという事態だ。治水に対しての国民的理解は全く無防備状態とも言える。まさにそうした総合的な対策に乗り出さなければならない。

中山間部の深層崩壊
次に中山間地の豪雨対策だ。とくに森林が荒れていることも土砂害をもたらしているということが指摘されるが、今はそれを超える異常事態だ。より深くざっくりと切り取られる深層崩壊という新しい事態だ。

●危険箇所52万か所の点検(土砂災害危険箇所は全国で、約52万か所、そのうち人家5戸以上の土石流危険渓流、急傾斜地崩壊危険箇所、地すべり危険箇所の合計は約21万か所)

●情報提供、避難システムの確立

●災害弱者への日常時からの対応システム

●流木対策や間伐材等の活用

●予防的な治水安全度を増す対策

このようにやらねばならないことはヤマほどある。

これは上から目線ではなく、わが地域は我々が守るという現場からの骨太の政策提案、実現力にかかっている。現場に立ち、ネットワークをもつ公明党の出番だ。

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