政治コラム 太田の政界ぶちかましCOLUMN

NO.116 首都・東京を守る水防災対策のさらなる強化/荒川第二・第三調節池等の整備に着手!

2018年4月10日

首都・東京を守る①.jpg昨年の九州北部豪雨、2年前の台風10号等(北海道・東北地方での水害)、3年前の関東・東北豪雨(鬼怒川等の氾濫)など、雨の降り方、台風の動きがどうもおかしい。地球温暖化によって水害が頻発化・激甚化することが心配されているが、すでにその影響は顕在化し、日本のどこで大雨が降っても、どこを台風が襲っても、おかしくない状況になっている。

私の地元の東京都板橋区、北区、足立区を流れる荒川は、首都東京を守るために約90年前に今の隅田川の放水路として人工的につくられた河川である。もし北区で堤防が決壊すると、その氾濫水は大手町、丸の内、有楽町等の都心部に達するなど、広範囲に広がるだけでなく、2週間以上も水が引かないことが想定されている。そして電気、ガス、上下水道等のライフラインは長期にわたり停止し、地下鉄・地下街が水没、大手企業の本社や金融機関なども浸水し、我が国の経済活動が麻痺する恐れがある。

国土交通大臣であった私は、局地化、集中化、激甚化するなど雨の降り方が変化していることを「新たなステージ」と捉え、いちだんと強い水防災対策に取り組むことをスタートさせ、ここ荒川でもハード対策・ソフト対策を進めている。

まず、ソフト対策としては、全国に先駆け、2015年に荒川下流タイムラインを策定した。これは、国土交通大臣時代に、2012年10月にハリケーン・サンディがニューヨークを襲った際、事前に地下鉄を止めるなどにより被害が最小限に抑えられた事例を研究し、日本に導入したものだ。2015年から沿川3区(板橋区、北区、足立区)で運用を開始し、2017年からは16市区に拡大している。さらに板橋区では、要配慮者利用施設の避難に着目したタイムラインの検討を始めるなど、日々深化し続けている。

首都・東京を守る②.jpgハード対策についても、「川をなだめる」という日本の河川工学の基本的な考え方に沿って、「川幅を広げる」「川底を掘る」「堤防を上げる、強くする」「遊水池等に逃がす」「ダムで調節する」等を総合的に組み合わせて行っている。具体的には、首都東京を守るために仁王立ちする岩淵水門の耐震対策を2015年8月に完了させ、芝川水門などでも耐震対策を進めてきた。また、鬼怒川の堤防決壊を踏まえ、越水した場合に決壊までの時間を少しでも引き延ばし、避難の時間を確保する危機管理型ハード対策(法尻の整備や堤防天端をアスファルト等で保護する対策)も着実に進めてきた。さらに、万が一、洪水が堤防を越流しても決壊しないことに加え、災害時の避難場所「命の丘」としても機能する高規格堤防(スーパー堤防)の整備も進めており、昨年度からは足立区新田1丁目地区で整備を始めている。

そして今年度からは「荒川第二・第三調節池」の整備を新たに始めることとなった。これは、荒川で大洪水が発生したとき、その一部を調節池に逃がしてやることで、下流への洪水流量を低減させ、荒川の水位を下げるものだ。すでに「荒川第一調節池(彩湖)」が完成し、運用しているが、これに加え第二・第三を整備することにより、下流の安全性が飛躍的に向上することになる。とくに荒川沿川の7区は、荒川下流タイムラインや広域避難の検討など、減災対策の取り組みを強力に進めているものの、洪水対策としての河川整備なくしては困難であると痛感しており、調節池の早期の整備を期待している。

これだけではない。地元の長年の懸案であった北区のJR東北本線周辺の堤防が低い箇所の嵩上げ(橋梁部周辺対策)にも着手し、さらには足立区小台1丁目地区においても高規格堤防の整備を始めることとなるなど、首都・東京を守る水防災対策をさらに強化していく。

首都・東京を守る③.jpg水防災対策、これは一朝一夕に完了するものではない。今日の東京を含む関東平野は、徳川家康の江戸入府以来、土木技術等を駆使し、延々と整備を積み重ねながら成り立っているものである。これからも荒川をはじめ、命を守り、経済被害を防ぐための水防災対策(ハード整備)を引き続き進めていくが、これにあたってはICT技術を最大限活用するとともに、工事に携わる技術者、技能労働者の事故がないこともお願いする。

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