日本人はなぜ大災害を受け止めることができるか.jpg 表 題から感ずるイメージと違って、内容は深い。基軸がしっかりしている。「紛争によって大量の死者・虐殺を出してきた世界(人為の国)」「自然災害で大量の 死者を出してきた日本(天為の国)」が、世界と日本との死生観から都市のつくり方、思考の違いまで生み出している。それを正確に認識しない限り、大きな気 候や地殻の変動、グローバリゼーションのなかにある日本の未来はない。「装置インフラを日本人はなぜ軽視するのか」「日本人はなぜ合理的になれないの か」、そして日本人のDNAに刻まれたとも思える思考癖が、政治・行政・世論・メディア・外交・国 土学・国土のネットワーク等々、あらゆる場合で噴き出すことを剔抉する。いわゆる日本人論は多いが、大石さんは、政治・行政・国土に直接働きかけてきた人 だからこそ、抑制的ではあるが怒りや嘆きや使命感が伝わり、説得力があ



20111018-book.png いよいよ(東日本大震災をきっかけに)本物の大空洞化が始まっている。高い法人税、がんじがらみの規制、円高、電力不足・・・・・・。グローバル企業は日本脱出を狙い、ロイターの調査では日本の21%の企業がビジネス拠点を変えると答えた。

  そこで、負けないビジネスモデルを打ち立てよ。「日本には底力がある」とか「頑張ろうニッポン」などと情緒的議論に逃げ込むな。リアリズムに立て。当たり 前ではないか、原理主義などで社会は成り立っていない。政治もそうだが、八方美人のノーリスクをめざせば、ノーリターンだ。そんな愚かな政治家・経営者で は、この"チャンス"を逃す。
  救済政策は「強きを助け、弱きをくじく」が本来だ。「弱きを助ける」のは救済原理に基づいて行なう社会福祉政策だ。そうしたことから「責任回避システムが 社会を壊す」「大空洞化時代がはじまる。開国を急げ」「電力産業はどうあるべきか(冨山さんは産業再生機構のCOOだっただけに東電賠償をはじめとしてリ アルな分析をしてみせる)」「東京の集積力を磨き上げよ」「フロンティアを目指し、イノベーションを(東北を課題最先進地域に)(アジアをフロンティア に)」等を示し、「若い人の台頭、世界に打って出よ」と結ぶ。政治・行政の中に入った二人だけに、リアル。


DSC_0054花火.JPG太田あきひろです。

50年ぶりに北区荒川土手で、花火が夜空を飾りました。昨日15日、朝から雨模様で心配されましたが、「第13回荒川土手秋まつり」「北区秋のフェスティバル2011」が、赤羽近くの荒川土手で同時開催。東京青年会議所の若い力と地域の方々の熱意で、迫力ある「夢花火」の打上げとなりました。多彩な催し、鉄人シェフNO.1決定戦なども行われ、にぎわいをみせました。多くの方々のご尽力に感謝です。感動!


20111014-book.png  1850年以降の歴史を俯瞰している。しかも世界と日本、そして経済と文化と官僚という視点が常にある。「東日本大震災は"戦後日本"の"終わり"を告げ る大災害である。・・・・・・まさしく戦後日本の敗戦だ」という。たんなる敗戦ではない。明治維新の時も、あの昭和の戦争の時も、20年にわたる「下り 坂」、低落と言う足掻きと苦闘の果てのもの。今度も20年にわたる下り坂の末の大震災、つまり「戦後日本の終わり」を告げる第三の敗戦だと指摘する。

  大事なのは歴史を顧みると「古い日本」を戻そうとしてはならないということ。今度も「古い日本」、官僚主導・業界協調体制で規格大量生産型の工業社会を実 現した「戦後日本」を再建しないこと。武士の文化を捨て、身分制度を廃止し、徳川「安定」の正義概念を明治「進歩」の概念に変えた明治維新のように、陸海 軍を廃止し、内務省を解体して帝国主義の政策を捨てた「忠勇と勤勉」から「安全と平等と効率」に変えた昭和の戦争・戦後のように。今、それを変える時だ。 弱い政治と頑強な官僚機構を変え、「省資源」「多様なコミュニティ」「好き好き開国の知価社会」「好老文化」の新しい日本の幕を開けという。


大人の流儀.jpg この本は読んで楽しい。伊集院さんが、涙も喜びもやさしさもいっぱいため込んで、自分の気持ちのまま生きているからだろう。粋で他者にやさしい。言葉はビシッと厳しい。たとえば新成人の若者への「大人の仲間入りをする君たちへ」で8つ言っている。兄貴が愛情こめて言っているようでいい。「妻と死別した日のこと」が出てくる。生老病死の極みでとったとっさの行動、そして「人はそれぞれ事情をかかえ、平然と生きている」と結んでいる


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プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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