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江戸中期の絵師・伊藤若冲(1716~1800)――京都の青物問屋「枡屋」の長男でありながら、商売にも世間の雑事にも全く興味を示さず、絵に没頭。緻密、大胆、切れ味、彩色、鮮麗、奇抜、力感、鬼気、開明、挑戦、精神性――何故に執念なくして生じないそうした作品が生まれたのか。若冲内奥の煩悶と苦悩の「業」を、澤田さんがこれまた最後の一行まで力をそらすことなく書き切った圧力ある作品。


妻「お三輪」が首を吊って死んだことを心奥に抱き筆をとる若冲。その復讐に一生をかけ、対抗の贋作を描くお三輪の弟・弁蔵。この2人の怨憎が軸だ。「少しでもいい絵を描かねばという煩悶は、君圭(市川君圭=弁蔵)に真似のできぬ作を残すのだという焦りと表裏一体。極言すれば、自分を脅かし、時に絶望の淵に突き落としてきた彼がいたからこそ、若冲はあの奇矯と陰鬱が入り混じった絵をこれまで書いて来られたのだ」――。そして「目の前の屏風は、若冲なくしては在りえず、君圭なくしては描けぬ異形の鳥獣画。そして同時に伊藤若冲は君圭あっての絵師であり、市川君圭もまた若冲あっての画人。ならば君圭の絵と自分の絵に、もはや彼我の別などありはせぬ」「美しいがゆえに醜く、醜いがゆえに美しい。そないな人の心によう似てますのや。・・・・・・何故、世人は端整秀麗な円山応挙の絵を求める一方で、奇抜な若冲の作を渇仰したのか。彼らは知らず知らずのうちにあの奇矯な絵に自らでは直視できぬ己自身の姿を見出していたのだ」という境地に至る。


周辺には交流のあった池大雅、円山応挙、与謝蕪村、谷文晁らの絵師、そして妹・お志乃、中井清太夫らが絶妙に配置されている。


無電柱革命.jpg

「電柱林立国家」「電線病」の日本を変え、街の景観を一新させ、安全性を高める。景観と防災、「安全、安心、広々感、美しさ」だ。


電柱の総数は1987年に3007万本、そして2012年には3552万本。無電柱化を進めてきたにもかかわらず、毎年7万本が新設されている。ロンドン、パリは100%、ベルリン99%、ニューヨーク83%。日本で進んでいる東京は7%だ。無電柱化が進んでいるのに、電線数が多いと感ずるのは、国道や都道で地中化が進み、より身近な市区町村道が進んでいないからだ。


課題は明確だ。「どこで無電柱化工事をするかの住民の協力、事業者、自治体との合意形成の向上」「安全性・美観・利便性が必要という国民の意識改革(工事への理解が不可欠)」「費用負担を下げるための努力」「事業者の調整、工事推進への配慮」「直埋、共同溝など既存ストックの活用、地域の条件により柔軟に対応(金沢方式など)」――。


より根本的にいえば「生産効率追求型社会を、生活のアメニティ(快適さやそれをもたらす環境)重視社会へと重心移動させる」との指摘は正しい。


水の日④.JPG

8月1日は「水の日」――。これは、水の大切さについて理解を深めるため昭和52年に定められ、今回が39回目。昨年制定された水循環基本法にも位置付けられました。私は水循環担当大臣として、この日都内の国連大学で行われた「水を考える集い」に出席。主催者として挨拶し、中学生作文コンクールの表彰を行いました。


作文コンクールの応募はなんと1万6千点。最優秀の内閣総理大臣賞は松山市の中学3年生の作品で、渇水が多い四国で水を大切に使うことを学んだことが綴られていました。


水は本当に大事です。水は人の生活に「恵み」を与えますが、一方で豪雨や渇水などの「災い」ももたらします。水の恵みを享受し、災いを防止するためには、健全な水循環を確保していくことが欠かせません。水の貴さ、健全な水循環の重要性についてあらためて理解を深める有意義な集いとなりました。


また猛烈な暑さになった1日、2日の土日。地域では町会、自治会の団地祭、納涼盆踊り、子ども夏祭り、そうめん流し、青少年のヤングフェスティバルなど多くの行事が行われ、参加をし、さまざまな懇談をしました。

団地祭①.jpg   舎人自治会.jpg


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7月30日、「子ども霞ヶ関デー(国交大臣とおはなししよう)」で子どもたちとの懇談、国土技術開発賞の表彰式、ベトナムのファン・ビン・ミン副首相兼外相との会談と、行事が続きました。


29日と30日の2日間は「子ども霞ヶ関見学デー」──。国土交通省にも夏休み中の多くの子どもたちが訪れ、賑わいました。30日は「国土交通大臣とおはなししよう」というコーナーを設け、大臣室に小1から中2まで9人の小中学生と保護者の方をお招きして懇談しました。


子どもたちは「大臣へ質問がありますか」と言われると、元気よく一斉に挙手。「お休みはありますか」「仕事で気をつけていることは何ですか」「好きなダムや橋は何ですか」ということから、「土砂災害が起こった時はどう対応しますか」「東北の復興で苦労していることは何ですか」「オリンピックに向けた道路整備だけでなく、古い道路の対策も必要ではないですか」まで、さまざまな質問が続き、私から一つ一つお答えしました。幅広い国土交通省の仕事について理解を深めてもらい、楽しいふれあいになりました。また、パワーショベルを操作したり、建設機械に乗ってもらったり、国交省前の広場で交流しました。


「国土技術開発賞」は建設産業におけるハード・ソフトの優れた新技術を表彰するもの。今回は、下水汚泥を効率的に燃焼させるシステムや、海水でコンクリートを練る技術、シールドトンネルの地中拡幅工法など7つの技術に対し、国土交通大臣表彰を行いました。防災・減災、老朽化対策や成長を実現する事業を効果的に進めていくためには、技術革新が極めて重要。メンテナンス・エンジニアリングをはじめ新しい技術開発をしっかり進めていきます。


ベトナムのミン副首相との会談では、日本とベトナムの友好の重要性を再確認。私は一昨年9月、今年1月と2度にわたりベトナムを訪れたほか、要人との会談を重ねてきました。今回の会談でも、ベトナムのインフラ整備への協力や、建設分野での技能実習生の受け入れなどについて意見交換。さらに協力関係を強化する有意義な会談となりました。

国土技術開発賞 0730.jpg   ベトナム副首相 0730.JPG



はじめての福島学.jpg
「"福島問題への絡みにくさ"が増大し、大きな壁が私たちの前にそびえ立ち、固定化されたようになってしまっている」「要は思考停止している」――。それは「福島問題の政治化」「福島問題のステレオタイプ&スティグマ化」「福島問題の科学化」にある。"過剰反応"する人と"無視"する人の増えるなかで、開沼さんは「過剰反応でも無視でもなく、アップデートされたデータ・知識を取り入れながら、"適切な反応"をしていくこと」「まず"普通の人"が福島の問題を考えるためのベースを獲得してもらうこと」が重要だとし、福島の実態はこうなっているというデータを提供する。それが丁寧に冷静に語られているだけに、イメージと実態のズレがいかに大きく、また固定化されているか、鮮烈に浮き彫りにされる。「どこのフクシマの話ですか、データを見てから言いましょう」ということだ。それはまた、今、福島に、そして日本に大切なことは何かを鋭く示している。俗流フクシマ論は、そのまま思考停止と不毛の俗流日本社会論でもある。


末尾に、「福島を知るための25の数字(答え)」と「福島へのありがた迷惑12箇条」がまとめられている。痛烈で、本書を頭の中で2度読むような思いにかられる。

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プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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