日本経済は今、世界経済は今、日本企業は今、アベノミクスは今――どういう状況にあり、どの段階にあり、どう動いているか。そして何を踏まえ、どこへ向かうべきか。この広範囲の課題を、じつにわかり易く解読している。2014年秋に慶應丸の内シティキャンパスで行った5回の講義をまとめたもの。
まずは、「アベノミクスはステージⅡに入った」「世界には長期政権への期待感がある」「アベノミクスのチェックを怠るな」との基本認識がある。そして5回の講義のテーマは「アベノミクスの衝撃を見通す」「経済再生と財政再建を見通す」「変わる日本の産業構造を見通す」「TPPとグローバル経済を見通す」「日本経済を見通すための政策論戦」だ。世界経済は動いている。それを凝視し、生き残りをかけて戦略的に対応することが重要だが、それには経済・社会全般への基礎教養が不可欠だ。しかも、本書は現場がよく踏まえられており、「これから」を考えさせてくれる。
「日米戦後史の欺瞞」と副題にある。戦後の日本の基本構造はいつ、どのようにして作られ、そして今日まで続いているのか。そこにある日本と米国との価値観の違いと相克と軋轢と思惑を描き出す。
「戦後レジームの基本は、平和憲法と日米安保体制であり、そのもとでの経済成長路線だ。そして、この基本構造を生み出したのは、占領政策におけるアメリカであり、それを固定化したのはサンフランシスコ講和条約だ」「この"アメリカ的価値"へのほとんど無意識の従属こそが、"戦後レジーム"を根底で支えるものだった」「戦後日本の公式的価値とは何か。あの戦争を侵略戦争と見なし、敗戦を、連合国による日本の軍国主義からの解放と見る。そして占領政策をへて、日本は民主国家、平和国家へと再生したという歴史観・・・・・・。民主主義と平和主義こそが戦後日本が誇りとすべき価値であり、それにまさる価値は存在しない」「そのアメリカ的価値を普遍的なものと受け入れたのが戦後日本の歴史的および思想的構造だった」・・・・・・。
佐伯さんは「非対称的な二重構造」が「無意識の自発的従属」をもたらすことを示し、「何よりもまず、われわれを就縛している戦後レジームの構造を知ること」が大事であるという。根底には「西洋的合理主義」と「日本的精神」の相克があり、両価値に引き裂かれる日本人の姿が、浮き彫りにされる。
20回目の「海の日」となった20日、世界の海事関係者が集まった「世界海の日パラレルイベント2015」が開催されました。これは、IMO(国際海事機関)の「世界海の日」の関連イベントとなる国際会議。今年は174の加盟国を代表し、初めて日本が開催国となり、国土交通省が会議を主催しました。
会議には、IMOの關水康司事務局長をはじめとする国連の海洋部門の幹部や、世界53カ国から各国大臣、大使などが参加。国内の関係者を含めると参加者は400名を超え、大規模な国際会議となりました。
私は開会式の冒頭、主催者として、「パナマ運河の拡張、北極海航路の利用、シェールガス革命など世界の海事産業を巡る環境は大きく変化している。こうしたなかで、なんと言っても重要なのは産業を支える人材の育成。今回の会議では海事分野における教育及び訓練をテーマに活発な議論が行われ、未来への方向性が示されることを期待する」と挨拶しました。そして、昼食会、夜には歓迎レセプションを盛大に開催、各国の方々と懇談をしました。
その間、カンボジアのトラム・イウテック公共事業・運輸大臣、モロッコのモハメド・ナジブ・ブリフ運輸特命大臣とも連続して会談。イウテック大臣とは昨年8月以来、2度目の会談。道路などのインフラ整備、自動車検査登録制度の構築などの協力について、じっくりと打ち合わせをしました。また、ブリフ大臣とは、インフラ分野や海事・港湾分野での人材育成などでの協力強化で一致しました。
