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上層階に防災備蓄倉庫
UR賃貸住宅を視察
東京・北区で太田氏、岡本氏ら
公明党の太田昭宏全国議員団会議議長、岡本三成衆院議員らは28日、東京都北区神谷の都市再生機構(UR)賃貸住宅「神谷堀公園ハイツ」の3号棟に、このほど設置された災害時用の備蓄倉庫を視察し、住民と懇談した。地元区議が同行した。
同ハイツは、近くを隅田川が流れており、ハザードマップでは3階部分まで浸水する可能性が指摘されている。備蓄倉庫は、12階のエレベーターホールに設けられた。
設置に当たっては、同ハイツ自治会から要望を受けた岡本氏がUR側に伝えて実現。岡本氏は「公的な団地で広げていける工夫だ。建物の改修時には集会所も上層階に移設して避難スペースとするなど、垂直避難の体制を充実させていきたい」と語った。
一時金 支給対象幅広く
売上半減に最大60万円
時短飲食店の取引先支援
■申請は3月初旬から
経済産業省は10日、緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や外出自粛の影響で売り上げが半減した中小事業者向けの「一時支援金」について、概要を公表した。公明党の強い主張を受け、幅広い事業者を対象に支給する。
今年1~3月の売り上げが前年か前々年と比べて1カ月でも50%以上減ったことを条件に、中堅・中小企業など法人に最大60万円、個人事業者に同30万円を給付。財源として、テナント賃料などを補助する「家賃支援給付金」向けの予算の一部や、新型コロナウイルス対策の予備費を活用する。申請は、3月初旬から専用ホームページで受け付ける。不正受給を防ぐため、申請前には地方銀行や商工会議所など第三者による営業実態の事前確認を対面かオンラインで実施する。
給付対象は、東京都など緊急事態宣言発令地域の飲食店と直接・間接の取引があるか、不要不急の外出・移動自粛による直接的な影響を受けた事業者。具体的には、▽飲食店に食材や備品、サービスを提供する事業者▽時短要請の対象外となっている飲食店▽農漁業者など生産者▽旅館や土産物店など対面で商品・サービスを提供する事業者とその取引先――などを想定している。
さらに、経産省では、収入を雑所得として計上しているフリーランスや、昨年に新規開業した事業者、事業活動を寄付金などに依存する「寄付型NPO法人」に対しては、公明党の主張も踏まえ、今年度補正予算に計上した事業者向けの「持続化給付金」と同様に特例措置を検討する。
一時金の運用を巡っては、公明党の一時金等中小事業者等支援チーム(座長=浜田昌良参院議員)と経済産業部会(部会長=中野洋昌衆院議員)が今月1日、幅広い事業者を対象とするよう政府に提言。また、夜間営業の時短要請に伴う協力金の対象外である、昼間営業の喫茶店などの飲食店についても、現場の声を受けた里見隆治参院議員や浜田座長が、不要不急の外出・移動自粛で影響を受けているとの観点から、一時金の対象に含めるよう政府に求めていた。
20年度第3次補正予算のポイント
28日の参院本会議で成立した2020年度第3次補正予算には、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の強化に加え、防災・減災など公明党の主張が数多く反映されている。主な内容を紹介する。
■コロナ対策 病床確保へ交付金増額
新型コロナへの医療提供体制を強化するため「緊急包括支援交付金」を1兆3011億円増額した。都道府県が重点医療機関の病床や軽症者の宿泊療養施設の確保を図る。診療・検査医療機関などの感染拡大防止支援には1071億円、医療事業者らの資金繰り支援には1037億円を充てた。
ワクチン接種を希望する国民が受けられるよう体制整備に5736億円を計上。国産ワクチン・治療薬の開発と安全性の確保などにも1606億円を投じる。
PCR検査などの体制充実には672億円を盛り込んだ。抗原検査キットの安定的な供給に向け、買い上げなどで増産支援する。
感染拡大防止策として営業時間の短縮に応じた飲食店への協力金に自治体が使える「地方創生臨時交付金」は1兆5000億円を積み増した。
■安全網の強化 緊急小口資金の特例措置を延長
生活や雇用を支えるセーフティーネット(安全網)を強化する施策が数多く盛り込まれた。コロナ禍で収入減となった世帯が無利子、保証人不要で借りられる緊急小口資金などの特例貸し付け経費として4199億円を計上。申請期限を3月末まで延長する。
140億円の「セーフティネット強化交付金」も創設し、生活困窮者自立支援の機能強化や自殺防止対策などに取り組む。
休業手当を支払って従業員を休ませた企業への雇用調整助成金(雇調金)は、助成率などを引き上げる特例措置を継続するため一般会計と労働保険特別会計を併せて1兆4679億円を追加。公明党の推進により、特例措置の期限は、従来の「2月末まで」から、緊急事態宣言が全国で解除された月の翌月末まで延長されることになった。
■中小企業 資金繰り、経営転換を支援
中小企業の資金繰り支援には3兆2049億円を措置する。企業が運転資金を確保できるよう民間金融機関を通じた実質無利子・無担保の融資などを行う。
コロナ禍で売り上げが減少した中堅・中小企業の経営転換を支援する「事業再構築補助金」には1兆1485億円を充てた。小売事業者が店舗を縮小してネット販売事業などに業態転換した場合などに活用でき、1社当たり最大1億円が補助される。
観光支援事業「Go To トラベル」の延長には1兆311億円を計上した。
■防災・減災 老朽インフラ修繕 集中的に
政府は21年度から5年間で事業規模15兆円の「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」を決定。これに基づき、初年度分の事業費を盛り込んだ。
防災・減災のための公共事業は1兆6532億円に上る。国土交通省は、河川の流域全体で取り組む「流域治水」の考え方に基づき、堤防強化などのハード面と、住民避難を含むソフト面を一体にした事前防災に取り組む。河川・ダムや道路、鉄道など重要インフラの老朽化対策も進め、修繕を集中的に実施する。
■不妊治療の助成 大幅に制度拡充
不妊治療の助成制度に370億円を盛り込んだ。22年4月から実施される保険適用までの間の措置として、従来より大幅に拡充した。
今月1日以降に終了した治療を対象に、従来の「夫婦合計で730万円未満」の所得制限を撤廃。助成額も「1回15万円(初回のみ30万円)まで」から「1回30万円まで」に倍増。助成回数も「生涯で通算6回まで(治療開始時点で妻が40歳以上43歳未満なら3回)」を「子ども1人当たり6回まで(同)」に見直す。事実婚も対象に加わる。
■脱炭素の技術開発2兆円基金で促す
脱炭素化と経済成長を両立させる「グリーン社会」の実現に向け2兆円の基金を創設する。
具体的な目標年限などを示す企業に対し、10年間継続して支援を行うことで、次世代蓄電池技術などの重点分野の研究開発を促す。
■「マイナンバーカード」普及へ窓口拡充
マイナンバーカードの普及へ交付窓口の拡充などに1032億円を盛り込んだ。
カードの取得者向けに最大5000円分のポイントを還元する「マイナポイント」事業の延長と対象者数拡大には250億円を計上。21年度予算案の250億円と合わせた計500億円で、事業期限を3月末から9月まで半年間延長し、対象者数も従来の4000万人から5000万人へと1000万人増やす。
カードを活用し子育て・介護など自治体のオンライン手続きができるようにする支援に250億円措置した。
3次補正が衆院通過
病床確保、医療体制を強化
新型コロナウイルス感染防止策の強化などを柱とする2020年度第3次補正予算案は、26日夜の衆院本会議で自民、公明の与党両党などの賛成多数で可決され、衆院を通過した。一般会計の追加歳出は21兆8353億円で、このうち追加経済対策は19兆1761億円。公明党が政府に申し入れた提言内容や国会論戦での主張が反映されている。
新型コロナへの対応策では、病床確保など医療提供体制を強化するため、都道府県向けの「緊急包括支援交付金」に1兆3011億円を増額。ワクチン接種体制の整備・接種の実施には、5736億円を支出する。自治体独自の事業に使える「地方創生臨時交付金」に1兆5000億円を追加する。
生活支援では、雇用調整助成金の特例措置や、緊急小口資金などの特例貸し付けを延長するための費用を確保。中小企業・小規模事業者の資金繰り支援には、3兆2049億円を上積みする。
このほか、温室効果ガス排出実質ゼロに向けた技術革新や企業の研究開発を支援する2兆円の基金創設、自治体のデジタル化、防災・減災、国土強靱化の推進などが盛り込まれている。
玉川上水の清流復活
玉川上水・外濠・日本橋川など玉川上水系の清流復活に向けて、太田昭宏全国議員団会議議長と、公明党東京都本部の「水と緑の回廊・国際都市東京の実現プロジェクトチーム」(PT、座長=竹谷とし子参院議員)は先ごろ、玉川上水・分水網を生かした水循環都市東京連絡会(代表=山田正・中央大学教授)と東京都、国土交通省の関係者と都庁で意見交換した。
席上、山田代表らは都が2040年代を見据えて19年12月に策定した「『未来の東京』戦略ビジョン」で、玉川上水系の清流復活に向けた取り組みが盛り込まれたことを評価。その上で都に対し、「玉川上水系の具体的な整備、利活用などの方法に関する中長期的なビジョンを策定してもらいたい」などと要望した。
竹谷座長は、公明党のネットワークの力を生かし、清流復活に向けて「しっかり取り組んでいきたい」とあいさつした。
会合には、竹谷座長のほか、こいそ善彦、上野和彦、古城まさおの各都議が出席した。