14日、日本免震構造協会主催のシンポジウム「国土強靭化に応える確かな土木建築の免震・制震構造の展開」に出席し、挨拶をしました。これには、同会会長の和田章氏をはじめ、山内隆司・日本建設業連合会会長、大石久和・国土学総合研究所長、家村浩和・京都大学名誉教授など、屈指の土木・建築業界の代表が集ったほか、三浦のぶひろ参院議員、国土交通省も出席しました。
地震国日本において、最も重視されている技術が、建物の免震・耐震構造です。ところが、日本には、荷重、速度、変形試験を3軸同時に与えて試験を行う実大の動的免震・制震施設がありません。この施設設置に向けて多くの関係者から私も要望を受けており、シンポジウムはその実現に向けて開かれたものです。
私は「脆弱な日本の国土にとって不可欠なのは、近年、激甚化・広域化する自然災害に対し、どう国土を守り強靭化していくかである。国交大臣の時は特に、防災・減災、老朽化対策、メインテナンス、耐震化に力を注いできた」「なかでも、今後予想される首都直下、南海トラフ地震等の対策においては、土木構造物・建築物をいかに強靭にしていくかが大きな課題になる。このために今、多くの関係者のなかで、実大の動的試験装置を作ろうというムーブメントが起こっている。世界最高レベルの免震・制震の技術がありながら、この試験施設がないことは非常に残念であり、実現に向けてさらに尽力したい」などと挨拶をしました。
「謎解きはディナーのあとで」の東川篤哉さんの独特のユーモアにあふれ、シャレた新感覚のミステリ。鯉ヶ窪学園高等部の第二文芸部長の水崎アンナが、自分の書いた作品をやたらと一年生の「僕」に読ませたがる。この小説は、第二文芸部の美少女・水咲アンナ部長が、次々に高校で起きる事件を鮮やかに解決するというミステリだ。
「文芸部長と『音楽室の殺人』」――放課後の音楽室で女教師が殺害され、犯人のアリバイトリックが桜の花びらによって暴かれる。「文芸部長と『狙われた送球部員』」――長雨の季節に起きた送球部(ハンドボール)主将の殴打事件と続いて起きる教師殺害事件。「文芸部長と『消えた制服女子の謎』」――夏休みのプールサイド、更衣室で女子生徒が殺され、制服姿の女子が現場から逃げ、忽然と姿を消す。
「文芸部長と『砲丸投げの恐怖』」――秋の体育祭を間近に控えたグラウンドで何者かが投げた球体が陸上部の男子の頭を直撃する。「文芸部長と『エックス山のアリバイ』」――地元の人間が「エックス山」と呼んでいる雑木林で脇腹にナイフが突き刺さった女性を水咲アンナが発見する。
タクシーが飲食物を宅配することが、通常業務の一環として、恒久化されることになりました。赤羽国交大臣が11日の記者会見で、コロナ禍の特例措置として、9月末まで認めることにしていたタクシーの宅配を、需要が高まっていることから、恒久化することにしたものです。タクシー業関係者から、こうした現状を私も聞いており、要望していました。党国交部会長の岡本三成衆院議員や伊藤渉衆院議員が、新しいビジネスモデルとして、国会でも必要性を訴えていたものです。
今年はマックス・ヴェーバー(1864―1920)の没後100年――。「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」「職業としての政治」など、まさに「知の巨人」であり、高踏派の人物ととられがちだが、じつは政治的にも"血の気"の多い闘争的人物であり、衝突を常とした激しい人物であった。あまたあるヴェーバー研究のなかで、本書は時代と格闘したヴェーバーの人物像を描く「伝記論的転回」を意図した意欲作だ。
「M・ヴェーバーは『鉄の歯』を持った男だった」とはソ連外相グロムイコがゴルバチョフに言った言葉だという。「強烈な主体性をもって何事でも自己貫徹をしようとしたヴェーバーには、この表現が相応しい」と今野さんはいう。世事を超越して知的に精進した「求道者」「人道家」、学会・大学運営への熱心な提言や官僚精神への抵抗、難題への集中力や弱者への義侠心をもつヴェーバーだが、一方では際限ない他者攻撃、プロテスタンティズムやドイツ・西洋などへの自分の側への極度の入れ込み、悪筆・難解な文体、社会ダーウィン主義への傾倒、カリスマ的政治指導への夢想、自身の言行不一致など、激しい二面性が同居していたことを指摘する。「主体性にも『独立自尊』という面と『傍若無人』という面がある」というのだ。本書の副題が「主体的人間の悲喜劇」であるのは、きわめて的確で納得する。
スペイン風邪で56歳の若さで死亡したヴェーバーは、ヒトラーのドイツには遭遇していない。"西欧派ドイツ・ナショナリスト" ヴェーバーとヒトラーは交わる面もあるが、本書でのヴェーバーの生涯から感ずるのは、宗教的倫理や人種など衝突は避けられなかったのではないかと思う。それは、師のシュモラーやアルトホフ体制批判の激しさや、生まれた家庭・生いたちの違いを見ても、時間を追うごとに亀裂を増していくと思われるからだ。
19世紀末の西欧の近代社会・産業社会への各国の攻防のなかでのドイツの興隆、そして第1次世界大戦とその敗北のなかでの疾風怒涛のヴェーバー。新興アメリカにも赴き、戦時となればプロイセン陸軍中尉として出頭したヴェーバーはきわめて人間臭い。
私にとってヴェーバーは青年時代、最も影響を受けた一人だ。京大相撲部に入部した時に、なんと相撲部部長が名著「マックス・ウェーバー」の著者・青山秀夫先生であった。この書を読むことは入部の必須事項のようなものだった。激しい学生運動、思想闘争、大学闘争へと大学は荒れた。常に論争はマルキシズムをめぐってのものだった。私は「経済の下部構造が上部構造を決定する」との論に、「経済等の根源に人間の生命があり、生命の変革・エートスの変革なくして社会変革はない」と主張した。ウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」や大塚久雄先生の「社会科学の方法」などに感銘して、大胆にも仏法哲学と社会科学を架橋した。M・ウェーバーはそうした生きた思想だった。
現在、住居確保給付金の申請者が急増しています。住居確保給付金は失業や極端な収入減、預貯金等も基準以下で家賃の支払いが困難な場合、申請できる制度です。特に今年は新型コロナの影響で失業等が多くなったため、申請者が急増しています。
しかし、この制度は原則3か月(最長9か月)の支給となっており、4月から受けている人は最長でも12月まで。依然として、失業が多く、就業も厳しいなか、12月までの支給では年を越えられません。こうした深刻な声を受け、10日、高木美智代衆院議員、山本香苗参院議員などが加藤勝信厚生労働大臣に、その延長や上限額引き上げを強く要請。失業者の再就職支援の強化なども求めました。私も、これを延ばすことは喫緊の課題であり、大事なことだと思っています。
コロナに感染した重傷者への対応が重要な問題となっていますが、生活面でも失業や極端な収入源で極めて厳しい人たちへの支援がますます重要です。支援できるよう、しっかり頑張ります。