現在、住居確保給付金の申請者が急増しています。住居確保給付金は失業や極端な収入減、預貯金等も基準以下で家賃の支払いが困難な場合、申請できる制度です。特に今年は新型コロナの影響で失業等が多くなったため、申請者が急増しています。
しかし、この制度は原則3か月(最長9か月)の支給となっており、4月から受けている人は最長でも12月まで。依然として、失業が多く、就業も厳しいなか、12月までの支給では年を越えられません。こうした深刻な声を受け、10日、高木美智代衆院議員、山本香苗参院議員などが加藤勝信厚生労働大臣に、その延長や上限額引き上げを強く要請。失業者の再就職支援の強化なども求めました。私も、これを延ばすことは喫緊の課題であり、大事なことだと思っています。
コロナに感染した重傷者への対応が重要な問題となっていますが、生活面でも失業や極端な収入源で極めて厳しい人たちへの支援がますます重要です。支援できるよう、しっかり頑張ります。
ブレグジット、トランプ、プーチン――。米・欧・露は日常的に頻繁な交流があり、利害・思惑が交錯する。巨匠ジョン・ル・カレの最新作。1931年のイギリス生まれだから88歳になる。それ自体が凄い。
英国秘密情報部(SIS)のベテラン情報部員ナットは、ロシア関連の作戦遂行後、中年をすぎて引退が囁かれていた。英国はブレグジットで混乱、米国のトランプ政権の変化やロシアの情報部の脅威もあり、人員の吹きだまりのような部署「ヘイブン」支局長として異動になる。着任早々、ナットは新興財閥(オルガルヒ)の怪しい資産の流れを探る作戦の準備に忙殺される。息抜きは近所のスポーツクラブでのバドミントン。向かう所敵なしの彼に、エドという若者が挑戦してきて二人は親しくなる。そんな時、ナットのところに利用価値もないと思われていたロシア人亡命者セルゲイから緊急の連絡が入り、ロシアの大物スパイが英国で活動を始めるようだという。情報部全体が色めき立っていく。
登場人物は多彩。大きなアクションがあるわけではないが、各人物の思惑、本心の読み合い、読み取られないように細心の注意を払う言動や行動、個人と組織の相剋や忠誠心などが、人間存在の核心に迫るかのように繊細に描写される。息苦しいほどのスパイの日常、そしてその命の中に確立された信念や誇り、宿命というべきものが伝わってくる。
【私の読書録】
コロナ後の世界 ジャレド・ダイアモンド、ポール・クルーグマン、リンダ・グラットン、マックス・テグマーク、スティーブン・ピンカー、スコット・ギャロウェイ 大野和基(編) 文春新書
2020年9月 7日
このパンデミックで人類の未来はどう変わるか。世界の知性6人への緊急インタビュー。それぞれの専門家に、率直に聞いているだけに、興味深い。
「独裁国家はパンデミックに強いのか」(ジャレド・ダイアモンド 生物学・生理学・地理学教授でピューリッツァー賞受賞)――。「日本は諸外国に比べて、よくやっているように思う」「未知の感染症は動物が持っているウイルスが人間にも感染するように変異したもの。なぜ中国は何年も前に野生動物市場を閉鎖していなかったのか」「日本の人口減少はアドバンテージになる。日本の高齢者は健康、問題は高齢化ではなく定年退職システム」「移民を受け入れ、女性を家庭から解放しよう」「何よりも大事なのは中国、韓国との関係改善だ。フィンランドを見よ」「21世紀は中国の時代か?」・・・・・・。「AIで人類はレジリエントになれる」(マックス・テグマーク AIの安全性を研究する『生命の未来研究所』を設立した理論物理学者)――。「パンデミックとの闘いは情報戦」「ワクチン・新薬開発にAIが活用できる」「汎用型AI(AGI)となると大量のデータを必要としなくなる」「AIによる自動兵器の脅威に国際禁止協定を」・・・・・・。
「ロックダウンで生まれた新しい働き方(リンダ・グラットン 人材論・組織論の権威で『ライフ・シフト』の著者)」――。「新型コロナは人生100年時代への大きな影響はない」「長寿社会とは"より長く働く社会"」「日本と企業を支配してきた"男女分担の考え方"を変えよ」「日本が戦後の再建に費やした経済成長へのエネルギーを、『個人』『家族』『健康』に注ぎ込め」・・・・・・。「認知バイアスが感染症対策を遅らせた」(スティーブン・ピンカー 進化心理学の第一人者のハーバード大教授)――。「中国の独裁主義が感染拡大を助長した」「いいニュースは報道されないジャーナリズムの罪」「我々の認知能力はバイアスの影響をすぐ受ける」「AIへの不合理な恐怖」・・・・・・。
「新型コロナで強力になったGAFA」(スコット・ギャロウェイ デジタルマーケティングを教えるニューヨーク大学スターン経営大学院教授)――。「パンデミックでビッグテックはますますパワフルに。企業統合の動きが続く」「GAFAはあたかも高速道路の巨大料金所」「GAFAを禁止する国が出てくる」「GAFAはパンデミックでパワフルになり、70~80%の企業は弱体化する」「オンライン教育となると二流大学は倒れていく」「在宅勤務のできる人とできない人の格差が広がる」「BATとGAFAのぶつかる場所はアメリカではなく、アフリカやインド」「GAFAの負の側面から目をそらすな」・・・・・・。
「景気回復はスウッシュ型になる」(ポール・クルーグマン 2008年ノーベル経済学賞)――。「労働人口の20%ほどが突然仕事を奪われ収入がなくなった"人工的な昏睡状態"」「ためらわずにバズーカ砲を撃て(強力な金融緩和策)」「景気回復のカーブはU字型でもV字型でもなくスウッシュ型になる。それも二歩進んで一歩下がる」「消費増税は税収を減らすだけ」「インフレ率を上げれば、実質金利が下がり、個人消費は喚起される。インフレ率が低迷しているのは、企業が賃金を十分に上げないことと、モノの価格を上げたがらないことにある」「インフレ目標を達成するには、減税や公共投資などの財政支出、爆発的財政支出が求められる」「ドイツはEUの"問題児"」「米中貿易戦争に勝者はいない」・・・・・・。
いずれもきわめて率直に語っている。
5日(土)、党千葉県本部(代表=富田茂之衆院議員)の夏季議員研修会に出席、「議員の使命と責任、誇り」について語りました。
私は「未曾有のコロナ禍で全国民が不安のなかで苦しんでいる。『仕事をする』『結果を出す』のが議員の役割り。悩める人々のために闘おう」と述べました。「君という字を分解するとコロナとなる。人間とは人と人の間で生きるという意味をもつ。君と僕、あなたと私という人間の本質がソーシャルディスタンスなどで遮断されるのがコロナだ」「『文化・芸術』『スポーツ』『観光・旅行・レジャー』『飲食』という人間の豊かさの中核がダメージを受けて いる。最も悩み苦しんでいる人々のために闘う。それが公明党議員だ」「公明党は太陽の党だ。地域を歩き、声をかけ、仕事をして、結果を出す。信頼を積み重ねていこう」「立党精神を胸に、今こそ、現場に入りきって闘おう」と訴えました。