2017年秋、東京で善良な弁護士・白石健介の遺体が発見される。捜査が始まり、1984年5月、愛知県で起きた「東岡崎駅前金融業者殺害事件」とつながっていることがわかる。そして、「白石さんを殺したのは私です。そして愛知の灰谷昭造を刺し殺したのも私です」と倉木達郎という初老の男が名乗りを上げ逮捕される。自供は明白、事件は解決したと思われた。二つの事件には、愛知の事件の犯人として逮捕され、留置場で自殺した男の家族・浅羽母娘と倉木達郎の人知れぬ関係が介在していた。
しかし、倉木の息子の和真は「父はそんなことをする人ではない。どうしても信じられない」と思い、白石の娘・美令も「あなたのお父さんは嘘をついていると思います。うちの父は、そんな人間ではない」との思いを募らせていく。「真実を知りたい」――加害者の息子と被害者の娘、立場上は敵同士の二人が、まるで白鳥とコウモリが一緒に空を飛ぼうとするかのように、同じ目的に向かって手を組んで進むという驚くべき展開となる。「被害者の家族と加害者の家族の苦しみ」「罪と罰」が業火となって善良な者の心奥を襲う。宿業と因縁の世界が迫り、東野圭吾さんの描く世界に時空とも引き込まれる。「不器用」で「実直」な風土といわれ、中日ドラゴンズファンも多い愛知・三河地方の雰囲気もよく出ている。傑作長編。
今日の読売新聞「語る 小選挙区制25年」に私のインタビュー記事が掲載されています。
衆議院の小選挙区比例代表並立制が成立して25年――。この選挙制度は、「小選挙区制は政策本位、政党本位で政権を選択することと、多様な民意を反映する比例代表制のミックス」で、できています。インタビューでは、「この制度は一定の定着をしている」と述べた上で、「政策本位で政党が目立つために、政治家の個性がなくなり、"風頼み"の議員も増えている」「"風頼み"の議員は選挙区に根が張っていないので、自民長老は"人工芝議員"と評した」・・・・・・。
さらに、「議員の質が低下した」と最近言われますが、選挙制度だけによるものではありませんが、確かに「現場で鍛え抜かれた議員としての土台が弱い」ということがあります。私は「現場には空気があり、匂いがあり、優先順位がわかる」「政治は空中戦ではなく現場の力、徹底したリアリズム、実生活の臨機応変の自在の知恵だ」「政治家には政局、政策、選挙の三つのSに強いことが重要だ」「政治に大切な『人間力』と『実行力』。時代の変化をつかむセンサーと動体視力を持て」と、政治家としての基本姿勢と、持つべき力を指摘しています。これらは私の語っている言葉ですが、マキァベリやウェーバー等も政治のリアリズムを強調しています。「政治は結果」「仕事をするのが政治家の役割」、まさに公明党の立党精神である「大衆とともに語り 大衆とともに戦い 大衆の中に死んでいく」の重要性です。
公明党にとっては、「小選挙区制は中小政党が議席を獲得しづらい」という影響をもろに受けてきました。私自身の小選挙区議員としての激しい現場の日常活動にも触れ、「多様な民意を鏡のように反映する比例代表制をもう少し重視する制度が大事なのではないか」と述べています。
この日、5月8日午前も大塚駅等で街頭演説を行いました。
「年々、LGBTQ政策に取り組む企業が増えてきていて、本当に素晴らしいと思いますが、まだまだ都市部、人事部門、大企業が中心です。パワハラ防止指針でも取り組みが義務づけられましたし、今後もっと、地方、現場、中小企業へと広がっていくことが期待されます」という。村木さんは、認定NPO法人虹色ダイバーシティ代表。「LGBTQ視点が職場と社会を変える」が副題。「LGBTの当事者は日常生活でどのような困難を感じ、どのような社会を共に生きていきたいと望んでいるか」――。何に困っているか、という打開策もさることながら、生き辛さを感じ、苦しんでいる人の状況を知り、社会全体をあたたかなものへと変えていくことの重要性。「『LGBTも働きやすい職場づくり』、ひいては社会づくりの輪に加わり、アライ(LGBTの同盟者、支援者)として一緒に社会を変える力になってくれることを願っている」という。
「LGBTQであることは『趣味嗜好』ではなく、基本的に生まれつきのもので、自身の意志で変えられない」「SOGIは『性的指向』と『性自認』の頭文字。LGBTQという表現でもLGBは性的指向について、Tは性自認で別々」「LGBTQの働きやすい職場づくりは、他のダイバーシティ課題と一緒。就職時の困難、差別的言動、健康診断、アウティングのショック、職場での辛さ・孤立感、プライベートな話題、トイレ・更衣室・服装、育児休暇・介護休暇の付与」「トイレ利用にストレスを感じているトランスジェンダーの人は6割超。自認する性別のトイレを希望して実際にそちらを使っている人は、トランス男性の27%、トランス女性の35%。多機能トイレや男女共用トイレ」・・・・・・。先進的に取り組んできた企業の実例として、野村證券、ゴールドマン・サックス、ソニー、ライフネット生命(死亡保険金の受取人指定範囲の拡大)、大阪ガス、資生堂、楽天、NTTドコモ、グーグル、みずほ銀行、JT、LIXIL、TOTO、オムロンなどの具体例が示されている。
今日5月5日は「子どもの日」――。地元で岡本みつなり衆院議員と共に街頭演説をしました。また「津軽すこっぷ三味線演奏会」にも参加しました。
政府の4日の発表では、子どもの人口(15歳未満)がついに前年より19万人減って1493万人。1500万人を切ってしまい、1982年から40年連続で減少となりました。団塊の世代は年間200万人を越えていたので、今の子どもが年間100万人を切る事態は、より強い「子ども支援」「子育て支援」策が大事です。公明党は、「子育て支援」「教育の無償化」に力を入れ、都議会公明党もこの3月、「都こども基本条例」を成立させました。コロナ禍で子どもの虐待や自殺、貧困問題も深刻化しており、更なる支援が重要です。
また、ネット社会、デジタル社会、AI社会が進展するなかで、デジタル化等が、人間とくに子どもの「読解力」「共感力」「分析力」「学習効果」など人間形成や頭脳に影響を与えることに多くの知識人が警鐘を鳴らしています。ベストセラー「スマホ脳」のアンデシュ・ハンセン氏や、「AI vs 教科書が読めない子どもたち」の数学者・新井紀子氏。なんとスティーブ・ジョブズ氏が「うちでは、子どもたちがデジタル機器を使う時間を制限している」と言っています。デジタル社会、AI社会は加速することは必然であり、必要。しかし、新たな問題が次々と提起されており、課題を考えるべき「子どもの日」です。
「選択的夫婦別姓」「同性婚」などが問題提起される今、「家族」についての対話は見逃せない。「私たちは"普通じゃない家族"の子だった」という二人。内田也哉子さんは樹木希林と内田裕也の娘であり、希林と裕也は同居していたのは最初の1~2か月、45年間はほぼ別居だが、娘のお宮参りなど、ことあるごとに写真館で家族写真を撮ったという。19歳で本木雅弘さんと結婚、三児の母として家族を最優先に生きてきたという。中野さんも大変裕福なエリートと思いきや、ご両親は離婚、親との葛藤を抱え込んできたという。
「2040年、日本人の半分が結婚を選択しなくなる」「アホウドリのカップルの3分の1はレズビアン(その時だけオスと浮気をし、子育てはメス2羽でする)(子育てと生殖行動は別)」「貞操観念はたかが150年の倫理観。本来、人間の性のあり方はもっと多様だった」「産みの親と育ての親はどっちの影響が大きいか(育ての親)」「知性は母から、情動は父から受け継ぐ」「脳科学は生理学の延長で自然科学、心理学は哲学の延長で考え方の仕組み」「生物にとっての最重要課題は、自身の生命の維持(集団のメリットと利己機能を削るストレス)」・・・・・・。
「家族のあり方というのは、一意に定まるようなものではなく、歴史的、民俗学的に見れば多彩な様式が存在した。その柔軟性が私たちにとっての生存戦略的な武器であった」「社会的な機能を十全に果たしていれば、家族というのは決して現在の私たちが刷り込まれているようなステレオタイプなものである必要はないはず」と中野さんはいう。「普通の家族とは何なのか」「家族ってこれでいいのか」と問いかけながら生きてきた二人の実感こもる対談。
